悪寒,戦慄でWALK INを自家用車で受診された患者さん.診察室に入りしばらくすると,意識消失,モニターでは「Torsade de Pointes」・・・! 除細動と1サイクルのCPRでROSC.これが夜勤の始まり,その夜はどうなることかと・・・救急車だけが重症,救急ではないことを研修医君は身を以て体験しました.
今,初期研修医1年目の先生方が一緒に当直をしてくれてます.問診表を見て,教科書で予習して,診察して,救急医にコンサルトして.時間はかかりますが,それが成長につながるのです.若いうちに多くのことを経験して学んで下さい.そういえば,昨日は縫合処置を初期研修医の先生と一緒にやりました.局所麻酔,糸の選択,縫い方,機会結び.10数年前,先輩達に教えられたように.大丈夫,すぐに上手に出来るようになりますよ (^_^).
26日のドクターヘリ担当は小林,三浦先生,清水看護師.27日は山邊先生,松井先生,藤巻看護師でした.
☆26日のドクターヘリ
2件要請の2件出動.
1件目は脳血管障害疑いの意識障害.嘔吐,舌根沈下で気道の異常あり,ランデブーポイントで気管挿管,機内で降圧しながら地域の拠点病院へ搬送させていただきました.
2件目は縊頸.ランデブーポイントでALSを行い,ヘリにて地域の拠点病院へ搬送させていただきました.
最速の医療介入開始と地域拠点病院までの搬送時間短縮.そして,ランデブーポイントで救急隊は引き継ぎが終了するため,そのままその救急隊が管轄する地域で活動可能となります.これがドクターヘリの住民の方に対する恩恵の1つになります.救命率,後遺症軽減だけがヘリ,カーを評価する因子ではありません.
2件ともに同時要請で非常に適切にヘリを使用していただけました.
☆27日のドクターヘリ
2件要請の2件出動.
1件目は覚知同時要請.「意識なし.」との情報です.医療スタッフはランデブーポイントから支援車で現場投入.適切な治療を救急隊と共に行う事が出来ましたが,医療スタッフの間でちょっとした反省点が露出,センター帰投後すぐに振り返り.次に活かすことが大切です.
2件目は救急隊現着後の要請です.非常に的確なヘリ要請.覚知内容は「フラフラする.」でしたが,救急隊現着時の心電図は徐脈.そしてショック状態.現場から適切な医療機関までは30分以上かかります.であればヘリと10分少々でドッキングし,現場から治療を開始しつつ病院搬送することが患者さんにとっては1番です.ランデブーポイントでドッキング,適切な治療を行いつつ,かかりつけの病院へ搬送です.
本日もご協力いただきました関係者の皆様,ありがとうございました.
今日の画像.本文とはまったく関係のない画像です.
救命活動を見つめる小学生.まさに生きた「命の授業」です.
将来のフライトドクター,フライトナース,機長,整備士?
さらにおまけです.今日のフライトナース.
フライトドクターは患者さんと一緒に機内へ.
フライトナースは資機材管理と撤収.重たいッス by 清水
患者さんの搬送後,待ちの一コマ.
コンタクトが!いえいえ,四つ葉のクローバー見つけました.by 安積
台風接近中.週末の天気が心配です.