2012年9月14日金曜日

9月14日 平成24年度第3回ドクターヘリ症例検討会

本日はドクターヘリ運航調整委員会に続き,平成24年度第3回ドクターヘリ症例検討会を当院にて開催いたしました.

兵庫県北部,京都府北部,鳥取県をカバーする当ドクターヘリ事業が故に,遠路豊岡までお越しいただいた多くの方々に感謝申し上げます.

次第はセンター長からの4月から8月までの事業報告,続いて拠点病院の先生,消防関係と演題発表し討論いたしました.100名を越える会ではなかなか屈託の無い意見は出にくいもので,司会者のセンター長も双方向性の展開に四苦八苦・・・ でも,今後に向けた新たな提案もいただき,さらなる連携強化を図りたいと思います.

今年度4月から8月までの事業報告の抜粋です.


月別の要請,出動件数などと各府県別の月別の推移を示します.ドクターヘリ事業を組織,現場が理解されると,徐々に要請が増えます.そして,住民の方に恩恵がもたらされます.まさにこの2ヶ月はそれを実感!


外因性,内因性の割合です.
外因性では交通外傷,転落・墜落が多く,重症外傷もかなり含まれています.もちろん予後も良好な結果となっております.また,この夏も熱中症,アナフィラキシーショックが多い結果でありました.
内因性では中枢神経系がダントツに多いです.当医療圏に脳血管障害を診られる病院が少なく,毎回病院選定に苦労しているのが現状です.
搬送先病院では,地域の先生方に大変お世話になっております.緊急度・重症度はもちろん,根治的治療の可否,医療圏,生活圏を考慮した病院選定を心掛けております(6割以上が基地病院搬送ですが・・・).


今回のデータの1つ,消防別の覚知同時要請率(覚知同時要請件数/総要請件数).上記の要請,出動件数のデータともあわせてご覧下さい.早期医療介入が救命率向上につながることは誰も否定しません.住民の命を守るために,何をすべきかということです.離陸後キャンセルは大歓迎です.むしろ,自信を持ってキャンセルが言える観察能力を我々は期待しております.


本日はありがとうございした.今後とも何卒よろしくお願い申し上げます.


本日のおまけ画像.

 ランデブーポイント,救急車内で診療中.車外では運航スタッフがストレッチャーを用意して待ってくれてます.診療開始から離陸まで10分以内で!


現場に医療スタッフが投入されている間は,ドクターヘリ見学会.運航スタッフの方々,ありがとうございます.子供達にとっては「かっこいい乗り物」,これが将来の職業につながれば^^


真っ白い雲と青い空.外気温は20度を切っています.帰投時はしばしのリラックスタイム・・・ 窓の外はこんな素敵な風景.