2013年4月18日木曜日

4月18日 ヘリとカーの連携

但馬地域は春の陽気.神鍋高原スキー場の雪もすっかりなくなっています.また時々発生する霧は当地域の名物ですが,我々にとっては厄介な代物です--;


新年度もいつもと変わらず飛び,走り回っています.



さて,ドクターカーの運行時間は
 6時〜23時(当地域の救急車出動件数の約9割をカバー)
ドクターヘリの運航時間は
 8時〜日没(有視界飛行のため夜間は飛行不可)
です.セーフティネットの一環として,ドクターカーの24時間運行を視野に入れ調整中ですが,こちらは各関係機関と調整しつつ少しずつ物事を進めております.

当地域はドクターカーによる医療介入+ドクターヘリによる搬送時間の短縮といったコラボレーション事案は珍しくありません.特に朝方の事案や重複事案で有効に機能しております.

朝方,突然の意識障害と呼吸困難にて救急要請.ドクターヘリ運航開始までまだ30分あります.救急車とドクターカーは現場まで約15分で到着,ほぼ同着です.ドクターカー医師は出動途中に運航管理室へ8時きっかりの離陸を打診,準備をお願いします.そして,現場対応,初期治療によって状態は少々改善,狭隘な自宅環境から安定化された状態で搬出です.そして,この時点でドクターヘリ運航開始まであと5分.現場から指定されたランデブーポイントまでも数分のところです.医療介入は終了,あとは根治的治療開始までの時間短縮が得られればBEST.ドクターカー医師を乗せた救急車はランデブーポイントへ到着,そして2分後にJA818Hドクターヘリが爆音と共に着陸,患者を乗せ換えあっという間にTECCMCへ向け離陸です.

医療,運航・運行スタッフ,消防の良好な連携が,このようなミッションを簡単に可能にしてくれています.


たまには動画もどうぞ^^ ランデブーポイントから離陸するJA818Hドクターヘリです.822Hの代替機ではありますが,当ドクターヘリ事業初代のヘリです.



最近,十二指腸損傷が続きました.上手く内視鏡的に治癒出来た症例(日本外傷学会で永嶋先生が発表します),十二指腸憩室が損傷した症例(こちらは緊急手術ですが,なかなか手強い手術でした)など.外傷初期診療,診断,治療方針,術式など日々,勉強させられることばかりです.


さて,TECCMCのこんな感覚が次世代の先生方に上手く引き継がれれば良いですね^^