2014年6月17日火曜日

6月17日 ドクターヘリ・ドクターカー症例検討会

本日は第3回目のドクターヘリ・ドクターカー消防本部別症例検討会です.今回お邪魔したのは美方広域消防本部.


TECCMCから約1時間で本部です.行きの車内では何に興奮したか知りませんが,ふじ○きナースがふくも○ナースの服のボタンを剥ぎ取る事件が発生,ふ○まきナースは心落ち着かせるために,ふく○とナースの服のボタン付けを粛々と行います.


検討会では,
・ドクターヘリ・カー要請件数
・死亡,重症におけるドクターヘリ・カー未要請事案件数
・未要請事案の詳細
・未要請の理由
・その妥当性
などをまず討論し,結果的には昨年度の事案で真のアンダートリアージは該当無しと結論付けられました.しかしながら,前2消防本部同様に脳血管障害を疑わせるキーワード聞き取り困難事例が少なからずあることもわかりました.

本署,分署からの事例報告は,
・時間的にカー要請か,直近医療機関搬送かに迷った事案
⇨搬送先病院の診療能力,質,診療スピードを考慮し,最終的には治療開始,診断確定などの時間を考慮した判断を,またTECCMCから離れている地域なので結果「オーバートリアージ」は問題無いので,可能な限り覚知同時要請,救急隊現着後にヘリ・カー不要であれば遠慮なくキャンセルして下さい,という結論になりました.
・重症外傷,緊張性気胸の事案
⇨救急隊の観察,判断,ヘリ覚知同時要請による早期医療介入が心停止の回避,救命につながったお手本のような「推奨症例」でした.
・一酸化炭素中毒による複数傷病者対応
⇨情報の錯綜,救急隊1隊の限られた資機材でどう活動するか,ドクターヘリピストン搬送か救急車による陸送かなど,今後何を改善,検討すべきか明かになりました.


美方広域消防本部は東西に搬送先候補がある地域です.傷病者の状態を第一に,様々な因子を考慮した病院選定が求められます.地域毎の搬送時間を明示し,今後の病院選定に関して判断基準,ヘリ・カーの活用について再確認が行われました.


今回も実りある検討会になりました.関係者の皆様には大変お世話になりました.

夕方からはセンター長による「外傷診療その1〜病院前救急診療から外傷チーム医療〜」の救命救急センター内勉強会でした.皆で共通概念を持つことは大切ですから!

本日もお疲れ様でした.