TECCMCには変わらず重症外傷の搬入は続きます.予測生存率10-20%.いかに救い上げるか?症例ごとの挑戦です.可能性を引き出すためには病院前救急診療(ドクターヘリ,ドクターカー)は必須です.現場からの外傷診療の有効性はTECCMCが証明してきました.現場状況によってはドクターヘリの現場直近着陸で医療介入開始!もちろん安全は空,陸から確認です.
高速道路上の事故事案では救急隊がLaod & Go,ランデブーポイントまでの移動中にショックに対する輸液を開始,ランデブーポイントでフライトスタッフが外傷初療開始.緊張性気胸の解除,機内収容後に気管挿管.心停止直前の状況からセンター搬入時は橈骨動脈触知可能に!そのままショックモード対応です.
歩行者の事故.ドクターヘリで現場から外傷初期診療開始です.頭部,胸部,腹部に重篤な損傷があります.大動脈ステント,骨盤創外固定,TAE,緊急穿頭,開胸止血術&胸部ダメージコントロール手術,DLV,VV-ECMO・・・後は集中治療で回復されるのをお手伝いです.
重症外傷の救命には何が必要か.医療システム,診療体制の確立,チーム医療などなど.今のTECCMCに無いものは?足りないものは?重症外傷の救命率の高さがその答えを物語っていますが,まだまだ上を目指します.
蒸し暑い夏が終わり,秋の空が見え隠れし始めた北近畿は但馬の地のとある1日でした.