2016年9月30日金曜日

9月30日 兵庫県学ぶ高齢者のつどい丹波ブロック大会

本日は丹波市で開催されました「兵庫県学ぶ高齢者のつどい丹波ブロック大会」でセンター長が記念講演に招かれました.


地域救急医療をテーマに,広域地域連携,集約化,かかりつけ医の必要性などなどを1時間にわたりお話ししてきました.参加された皆様,非常に熱心に元気に聴いておられました.皆様のご理解,ご協力あっての地域医療ですから^^


今月は台風や秋雨前線の影響でスッキリしない天気が続きました.ドクターヘリは安全に飛行可能な場合は変わらず出動,飛行困難な場合はドクターカーが補完対応しています.こちらも連係が大切ですね.

傷病者の状況によっては現場直近着陸で早期医療介入を行います.




こんな光景をみると,ドクターヘリによる救急医療の提供が当たり前になったと感じる今日この頃です.





2016年9月25日日曜日

9月25日 本日は教育コース開催

本日は前山先生がCMDを行い「第31回豊岡病院ICLSコース」が開催されました.当院に併設された但馬シミュレーションラボでの初開催です.



以下,前山先生が書いてくれました!

第31回豊岡病院ICLSコースには研修医の先生2名も受講,BLSからALSの概念,アルゴリズムを理解できたようです.蘇生はBLSやALSだけで成されるものではなく,ECMO,手術や心カテなどの根本治療,蘇生後の集中治療が成されて社会復帰に繋がる事,蘇生の輪がしっかり繋がる事が大切である事は皆さん日々の臨床で実感されてました.



当センター主催の教育コースは,指導者(いわゆるインストラクターといわれる人)はその分野で日常的に活動している人を鉄則としています.心肺蘇生のコースでは消防職員,救命救急センタースタッフ,一部の院内スタッフ,病院前外傷コースでは消防職員,救命救急センタースタッフの中でも病院前救急診療あるいは初療診療に関わっているスタッフ,などです.受講される方にとっては,ガイドライン,コンセンサスの内容は当然ですが,それをふまえて,日々の診療の中の経験であったり,工夫を聞くことで,さらなる学びにつながるからです.

TECCMCでは日常診療と同じく,教育コースも高い質を求め続けます.

シミュレーションラボの窓から見られるヘリポート.本日も12件の出動,全件対応と有効に活用され,救命と後遺症軽減に貢献しました.基地病院搬入率100%,搬送事案の当センター入院率100%でした.






2016年9月23日金曜日

9月23日 第8回日本Acute Care Surgery学会

本日,明日と第8回日本Acute Care Surgery学会で大阪に来ています.今回は岡先生がシンポジウムで「Acute Care Surgeon が患者予後に与えたインパクト」 ,センター長が共催セミナー(ランチョンセミナー)で「Acute Care Surgery;周術期の循環動態はどうやって評価しますか?」で発表します.

本日から学会は始まったのですが,会場でTECCMCのメンバーと卒業生が顔をあわせました.


右から池田先生(大阪),菊川先生(熊本),センター長,岡先生,山本先生(千葉),永嶋先生(佐賀,たまにTECCMC).卒業生達が全国で頑張ってくれているのは嬉しい限りです.在局員達も負けないよにやっていきましょう!

今日の登壇は永嶋先生でした.お疲れ様でした.


明日はセンター長,岡先生達の出番です.皆様,よろしくお願い申し上げます.




2016年9月14日水曜日

9月14日 合格しました

無事,番匠谷先生が集中治療専門医に合格しました.TECCMC 3人目の集中治療専門医です.何はともあれ,おめでとうーーー!




2016年9月13日火曜日

9月13日 スキルラボ始動開始

医学教育も重要なTECCMCの業務です.座学はもちろん,シミュレーション教育も積極的に行います.

そんな中,救命新医局棟3階にスキルラボが開設されました.但馬地域初のシミュレーションセンターです.院内はもちろん,地域にひらかれたラボになります.運用は前山先生を中心に当院の事務方と最終調整中.今月のICLSコースを皮切りに様々な教育に活用したいと思います.詳細が決まり次第お知らせします!

本日は一部物品の搬入と前山先生,杉野先生,救命教育担当スタッフがラボ内で初の会議.これからの運用方法を確認です.


ICUでは変わらず緊急手術,体外循環管理,呼吸管理などなどが続きます.


On the jobもOff the jobも益々充実させていきます.



2016年9月11日日曜日

9月11日 連日の

日常の忙しさにかまけて更新が滞りがち・・・ボチボチとTECCMCの日常は発信していきます!

TECCMCには変わらず重症外傷の搬入は続きます.予測生存率10-20%.いかに救い上げるか?症例ごとの挑戦です.可能性を引き出すためには病院前救急診療(ドクターヘリ,ドクターカー)は必須です.現場からの外傷診療の有効性はTECCMCが証明してきました.現場状況によってはドクターヘリの現場直近着陸で医療介入開始!もちろん安全は空,陸から確認です.


高速道路上の事故事案では救急隊がLaod & Go,ランデブーポイントまでの移動中にショックに対する輸液を開始,ランデブーポイントでフライトスタッフが外傷初療開始.緊張性気胸の解除,機内収容後に気管挿管.心停止直前の状況からセンター搬入時は橈骨動脈触知可能に!そのままショックモード対応です.


歩行者の事故.ドクターヘリで現場から外傷初期診療開始です.頭部,胸部,腹部に重篤な損傷があります.大動脈ステント,骨盤創外固定,TAE,緊急穿頭,開胸止血術&胸部ダメージコントロール手術,DLV,VV-ECMO・・・後は集中治療で回復されるのをお手伝いです.



重症外傷の救命には何が必要か.医療システム,診療体制の確立,チーム医療などなど.今のTECCMCに無いものは?足りないものは?重症外傷の救命率の高さがその答えを物語っていますが,まだまだ上を目指します.

蒸し暑い夏が終わり,秋の空が見え隠れし始めた北近畿は但馬の地のとある1日でした.






2016年9月9日金曜日

9月9日 救急の日に

本日は「救急の日」です.ということで,但馬地域メディカルコントロール(MC)協議会主催による救急隊訓練(メディカルラリー方式)が開催されました.


但馬3消防本部から100名を越える消防職員が豊岡市消防本部に参集し,6つのシナリオを実現場さながらに活動します.拡大2行為を含む特定行為の実施,観察・評価・判断・処置の徹底,ドクターヘリ・カーとのドッキングは?などなどが評価されます.もちろんTECCMCのMC検証医師も参加です.

夜の屋外,意識障害,低体温・・・


アナフィラキシーショック!但馬では多いですよね.


他にも考えさせられるシナリオが実施されました.現場活動後は想定付与者からのfeedback.自身の隊活動は傷病者によって最善でしたか?


訓練終了後は検証医師,指導救命士から全体feedback,ディスカッションが行われました.




当地域はドクターヘリ,ドクターカーが運用され,TECCMCに救急患者の集約化が行われています.そんな中でもさらなる救急隊,消防のレベルアップを図りたいと企画された訓練です.地域MC協議会が主体,主催するこのような救急隊に向けたメディカルラリー方式の訓練は全国でも珍しい取り組みです.TECCMCと消防本部が地域救急医療の両輪となって,さらに質の高い救急医療,救急システムを提供したいと思います.

今回企画,運営にあたられた南但消防本部の皆様,参加された豊岡市消防本部,美方広域消防本部の皆様,お疲れ様でした.

熱い訓練のさなか,TECCMCでは緊急手術2件を含め通常の救急診療中でした.訓練終了後は現実の救急診療にもどります・・・







2016年9月4日日曜日

9月4日 平成28年度第1回ドクターヘリ講演会

本日は平成28年度第1回ドクターヘリ講演会を開催しました.多くの関係者にお集まりいただきました.

まずはセンター長がドクターヘリ稼働状況を報告しました.2010年度〜2015年度の6年間の年時推移,効果などです.


6年間で1万件を越える要請をいただき,8000件を越える対応をしてきました.最大の特徴は「現場対応」が大半を占めることです.ドクターヘリは医療者を現場に運び,早期医療介入をもたらす手段の1つです.その目的をキッチリと果たしてきました.勿論,現在もその方向性は一貫しております.


119番覚知同時要請率は83%でした.この数字は年々上昇しております.


覚知同時要請にこだわる理由は,救急隊現着後要請になると10分以上の要請遅延につながるからです.これは少なくとも10分以上は医療介入が遅れるということを意味します.重症患者にとっての10分がどれくらいの重みをもつか,救急医療に携わる方ならおわかりかと思います.


徹底的に時間を意識した病院前救急診療システムは119番から20分以内の医療提供と,40分以内の根治的治療開始を実現しています.


集約化をすすめることで,質の担保・向上を推し進めています.


院外心肺停止事案の社会復帰にもドクターヘリ事業は寄与しています(6年分の症例を現在追加検証中).


重症外傷の救命率向上にも寄与しています(6年分の症例を現在追加検証中).



消防の皆様の理解と協力によって,当ドクターヘリは有効活用され,地域にとって大きな効果をもたらしています.今年度ももっともっと質の向上を目指し,地域救急医療に邁進いたします.

センター長の報告に続き,認定NPO法人救急ヘリ病院ヘットワーク(HEM-Net)会長 國松孝次様にご講演を賜りました.元警視庁長官で,ご自身の体験から救急医療の重要性を認識され,本邦のドクターヘリの発展に尽力されておられます.


ドクターヘリの全国普及にどのようにご尽力されてきたか,法整備をどのようにされてきたかなど,政治的な絡みも含め大変勉強になりました.


これからのドクターヘリ事業は「安全」「広域」「連係」がさらに求められ,広域医療の体制,質の高い医療提供から「最寄り」ではなく,「最適」な病院選定・搬送が必須であるとのメッセージをいただきました.

本講演会に参加した関係者一同,あらためてドクターヘリ事業,地域連携,広域医療について認識を新たにしました.

國松会長には講演会後,当ドクターヘリをご視察いただき,運航会社,現場の意見を聞いていただきました.

ご多忙の中,当院までご足労いただきご講演を賜りました國松会長はじめ,ご参集いただきました関係者の皆様にこの場をかりて感謝申し上げます.今後とも何卒よろしくお願い申し上げます.