2012年3月7日水曜日

3月7日 ドクター井手 初フライト! OJT開始!!

本日は少々モヤがかかる天候ですが,ヘリ運航に問題無し.もちろん,カー運行も準備万端です.そして,本日は井手先生の初ヘリ番日.いよいよOJT開始です.

昨日,新着フライトスーツに腕を通してやや緊張の面持ちの井手先生.両手に○○?状態ですが,本日のことが気がかりで,気がかりでといったご様子.


いよいよヘリ番の日.勤務前にヘリポートへ.点検,準備のためです.同行(連行)するはベテランフライトナースの森田看護師.「あの〜,いろいろよろしくご指導のほどお願い申し上げますm(_ _)m」


緊張気味の井手先生を和ますために,休日出勤してきた長嶺先生.「俺も昨日,初ファーストフライトドクターだったし,大丈夫(だと思うよ・・・)」 勤務前に和みましょう^^


さて,いよいよヘリ勤務開始!森田フライトナースに指導を受けながらの機内点検,準備.診療に直結するため,真剣そのもの.先ほどまでの笑顔はありません.あっ,もちろん撮影しているセンター長も指導しております.



機内の点検,準備が終われば運航スタッフを交えての朝礼.「ほ,ほ,本日,はちゅふらいとなので,よろしくおねがいしますm(_ _)m」 病院前,特にヘリで現場に飛び出していく緊張感,重圧は計り知れません.でも,そんな緊張せんでも.確認事項,注意事項,PHSの確認などを終え,朝礼は終了です.そして,この後は医局・朝のカンファレンス,回診と続きます.

午前中はヘリ要請どころか救急車も少なくじっくりとICU/HCU/病棟業務に勤しめます.平穏が一番.入院中の患者さん達が良くなられるのをお手伝いするのも我々の大切なお仕事.

「じゃあ,お昼ご飯にします.」と井手先生.お弁当を開けようとした瞬間にヘリ要請PHSが鳴り響きます! カップ麺じゃなくて良かったね(←“情熱大陸”参照),井手先生.いよいよ初出動です.

本日のヘリ番は井手先生,指導医はセンター長,そして森田フライトナース.1200件近いフライト件数のセンター長が1件目の井手先生と乗ります.大丈夫,うちのドクターヘリなら多くの経験と勉強があっという間に出来るから.

初出動を皆,心配してやって来ます.
スタッフが撮影した出動風景.

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離陸後,患者さんの情報を医療無線で聞きます.今日はセンター長がお手本を示します.「無線を使うときはこのボタン,しゃべり方は・・・.じゃあ,やってみますよ.ドクターヘリ豊岡1から兵庫豊岡.患者さんの情報をお願いします,どうぞ.」 無線を真剣に聞く井手先生.出動場所はかなり遠方.ロングフライトになります.飛行中に必要な準備物品の打合せ,機内での注意事項,着陸後のことを簡単にレクチャー.そして,基地病院からの飛行時間でどこまで行けるかを実感してもらいます.上空からの景色で場所を把握出来るようになれば立派なフライトドクター.北近畿は山が多くて難易度高いよ〜


約40分のフライトでランデブーポイント到着.救急車はすでに到着済み.しかし,ここから適切な病院まで搬送は40分以上かかります.交通事故,閉じ込め・救助事案であれば覚知同時要請で,ロングフライトでもドクターヘリの有用性が発揮されます(救助が早く,陸送が早いと判断すればキャンセルで良いのですから).

救急車内で患者さんと接触.すでに救急隊が必要な処置をしてくれてます.我々はFASTを行い,ルート確保,薬剤投与,そして病院選定.体表面に外傷はなく,FASTもnegative.どうやら内因性が先行のようです.現場開胸の適応にはなりません.

速やかにヘリへ患者さんを搬入し,井手先生は機内でcompression.約7分間,頑張れ!搬送中,汗だくの井手先生と森田看護師.必死の治療を続け,ヘリポートで搬送先の先生に引き継ぎを行います.速やかな応需をいただき,感謝申し上げます.

一仕事を無事終え,安堵の一瞬.
フライトドクターの第一歩.


帰投途中に給油のため立ち寄った空港で先ほどのミッションに関しての振り返り.こうして,若き世代,次の世代へと引き継がれていきます.


2時間を越えるロングミッションを終え帰投すると,本日ドクターカー独り立ちを終えた永嶋先生と,カー遅番の三浦先生が心配してお出迎え.良いチームだな^^



おやつの時間に遅めの昼食(ほとんどおやつ)を済ませた瞬間に2件目のヘリ要請.救急隊現着後の要請のようです.「転倒による骨盤骨折の疑い.」 119番通報時にはキーワードに引っかからず.救急隊の的確な観察,評価によるヘリ要請です.これは重症の可能性あり.離陸後のヘリ機内では加圧バッグを装着した輸液,携帯用エコーの準備が淡々と行われます.

ランデブーポイントでヘリ,救急車はドッキング.車内で井手先生による外傷初期診療が行われます.やはり骨盤骨折が疑われます.であれば外傷はTECCMCへ.ヘリに乗せ替え搬送.現場滞在時間は10分以内.OJT中でもここは厳守,チームワークです.


2件目をTECCMCへ搬送中,無線連絡.「○○消防からの要請.ランデブーポイントは○○の○番.傷病者情報は・・・」 3件目の要請です.2件目の患者さんをヘリポートでホットローディングで引き継ぎ,3件目に速やかに離陸,出動とします.こんなミッションの連携も医療スタッフ,運航スタッフの密な連絡と日々の連携で培われています.


2件目の患者さんをヘリポートで引き継ぎ,ヘリは3件目の現場へ.覚知同時要請です.ヘリがランデブーポイントに着陸後,救急車がやって来ます.救急車が待つことなく,ヘリスタッフが待つ.これこそが早期医療介入.

現場救急隊からの患者さん情報を携帯電話で聞く井手先生.
ここから直近の病院まで陸送40分,ヘリ10分.


ランデブーポイントにやってきた救急車内で診療開始.幸いにもABCは安定しており,原疾患の増悪のようです.かかりつけの病院へヘリ搬送.これで救急車は地元へ残せます.そして,井手先生は搬送先の先生へきちんと申し送りを行い,ミッション終了です.


本日はヘリ3件,カー1件の出動でした.


ヘリ勤務終了し,機材撤収を終えヘリポートから出ると,いつも見学に来てくれている女の子が井手先生のところへ.「せんせー,おつかれさま〜.おなかすかないように,はいこれ!」 手作りのクッキーをいただきました.1日頑張った甲斐がありましたねえ,井手先生^^ 



夕礼では,「ヘリ機内では酔うことなく,無事1日終了しました.ありがとうございました.」とのコメント.はい,これであなたもフライトドクターに片足を突っ込みましたね〜 TECCMCの皆さん,チームワーク良く,益々精進いたしましょう!


本日はフライトドクターの第一歩をお伝えしました.