2012年9月17日月曜日

9月17日 ドクターカーも活躍中

当地域は救急車の搬送時間が長時間かかります.だからドクターヘリが有効であり,ドッキング方式のドクターカーも有効なのです.本日はそんな1例紹介.


天候不良でドクターヘリは離陸不可,そんな時にもヘリ要請がかかります.「年齢,性別不詳,歩行者が乗用車にはねられた」.覚知同時要請ですが,ヘリは飛べません.そんな時はドクターカーが出動です.医療介入まではヘリに比べ少々時間はかかりますが,病院搬入からの治療開始までと比べると圧倒的に早期医療介入が可能です.

センター長,福本看護師,OJT中の野村看護師を乗せたドクターカーは一路ドッキングポイントへ.走行中に救急隊から無線連絡が適宜入ります.「女性,骨盤骨折疑いでショック状態」.ドクターカー内では加圧輸液,サムスリングなどの用意が行われます.

ドッキングポイントへカーが到着,程なく救急車も到着.医療スタッフが乗り込むと同時にTECCMCへ向けて走り始めます.そう,カーの搬送先は9割程度TECCMC,外傷事案は100%TECCMC,だからこんなミッション,ドッキングによるタイムラグはほぼ0分.

やはり骨盤骨折に伴う出血性ショックのようです.救命士と協力しながら車内活動を行います.初期輸液開始,サムスリング装着,膝を内股に.20分以上の医療介入時間短縮,そしてセンター搬入時には循環も立ち上がっています.だからそのままdirect trauma CTへ.

ヘリだけでは不十分であり,カーなどの手段を持つことでより強固な医療システムを地域に提供することが出来ます.このカー事業は地域の補助金事業であり,まさに救急医療は地場産業,地域が支える事業です.


本日はちょっと貯まっている画像を紹介^^

現場へ.暑い夏,キャップは必需品です.フライトナースは情報を含めた記録を開始.

ランデブーポイントで救急車の到着を待つ医療スタッフ.


ランデブーポイントのドクターヘリ.消防の方々の協力があって,安全に着陸が可能になります.


現場によっては直近に着陸.城跡の頂上に着陸することも.小型の機体だからこそ可能なミッションです.


本日の午前中は台風の影響でヘリは飛行不可,でも午後からは安全を確認し飛行可能に.3件の出動でした.朝晩が涼しく,秋の訪れを感じる今日この頃.台風一過,穏やかな天気と穏やかな日々が続くと良いですね.