2017年3月13日月曜日

3月13日 重症外傷を救い上げる

墜落外傷,ドクターヘリで杉野先生,間先生が飛びます.「骨盤骨折疑い,ショックモード!」杉野先生からの指示でセンター内の準備が始まります.手術室,アンギオ室,輸血などなど.


地上ヘリポートから初療までは2分もかかりません.ドクターヘリ内で循環を立ち上げ,direct traume pan-scan.やはり重症骨盤骨折です.診断と同時に輸血が始まりABCの安定化に努めます.アンギオ台に移ると数分で動脈からの出血が塞栓,循環が安定しないのでそのまま後腹膜パッキング,再度のTAE,そして創外固定.ここまで30分.翌日,抜管されICUで元気に食事をされる姿がありました.

交通外傷,ドクターカーで安田先生が走ります.「BCDの異常,ショックモード!!!」安田先生はTECCMCに走りながら気管挿管,輸液,止血剤の投与を行います.センター搬入,循環は立ち上がっています.direct traume pan-scan.頭部外傷,血気胸,肺挫傷,そして大動脈損傷・・・緊急輸血,胸腔ドレナージ,そして心外の先生のご協力で大動脈ステント留置.蘇生的麻酔は前山先生です.翌々日,しっかりと喋られる姿がICUにありました.

重症外傷の救命は早期医療介入とチーム医療の賜です.Time is Life. 消防機関がヘリ,カーを覚知同時で要請し,医療介入を早める,そして病院前からセンターに各種の指示を出し,搬入後はそれを実行する.こんな日常を紹介してみました.