2011年7月16日土曜日

7月16日 学会と歓迎会

今日は大阪で開催された日本救急医学会近畿地方会に出席しました.お昼の幹事会から午後の合同シンポジウム.合同シンポジウムは「東日本大震災」に対する医療支援の話であり,非常に勉強になりました.災害時におけるドクターヘリの活用をどうするか・・・課題は山積みですが,解決しなければ.


夜はこの7月からTECCMCの1員となった「井手善教先生」の歓迎会です.場所は「NEXT DOOR」さん.以前にもお世話になった,料理の美味しい雰囲気の良いお店です.

井手です.よろしくお願い申し上げます.

こうしてTECCMCの夜は更けていきます・・・



お昼間は一昨日のドクターヘリ10件出動に続き,9件出動となりました.番匠谷先生,前山先生,清水看護師 お疲れ様でした.

現場開胸,トラック横転事故への現場直近着陸・先着対応,施設間搬送など内因性,外因性ともに多彩な内容だったようです.


そして,お昼間がんばった前山先生・・・


お疲れ様でした^^





2011年7月14日木曜日

7月14日 最多出動とフライトドクターは何人?

やはり「魔の木曜日」でした・・・

☆ドクターヘリ1件目 心肺停止
(担当:小林,倉橋先生,林看護師)

開業医さんからの救急要請で,ドクターヘリも同時に出動です.飛行中に別事案要請.状況を無線,CS経由などで確認し,ミッションプランを練ります.

1件目の事案は倉橋先生のみで対応.機内で必要物品を倉橋先生に渡し,指定のランデブーポイントに着陸,倉橋先生だけ降ろしヘリは離陸します.その数分後,倉橋先生は支援車にピックアップされ現場へ.救急車に乗り込み,治療しながら直近の病院へ搬送です.


☆ドクターヘリ2件目 転落・頭部外傷
(担当:小林,林看護師)

覚知同時要請.だから時間的な余裕もあり,今回のようなミッションが可能になります.覚知から24分で外傷初期診療開始.そして覚知から38分後にはdirect trauma CT.

学校関係者の方々が可能な限り散水して下さいました.
暑い中,ご協力に心より感謝申し上げます.ありがたいことです.


現場からTECCMCまでは救急車で30分以上かかります.要請を行う消防の意識の高さが表れています!


☆ドクターヘリ3件目 意識障害
(担当:小林,林看護師)

覚知同時要請.「倒れている.呼びかけ反応なし.」との情報です.ヘリでも15分かかる地域.ところが離陸と同時に別事案の要請です.ランデブーポイントの場所,要請内容を加味し,ミッションプランを考えます・・・

「ドクターカーを出動!岡本先生を乗せて!!」無線でTECCMCへ指示します.ミッションプランは,3件目を対応している間にドクターカーが4件目の現場に到着,患者接触するはず.診療しランデブーポイントに向かうころに,ドクターヘリが上空に到達可能,搬送はヘリでTECCMCへ.これが最速の医療介入と最短の搬送になります.さて,実際は・・・

ドクターヘリはランデブーポイントへ着陸,救急車内で診察を開始.確かに意識状態は悪い!原因は??「血糖30!」林看護師からの報告.50%ブドウ糖を投与,するとみるみる意識レベルは回復します.低血糖だったようです.幸いにもABCD全てがクリアされ,搬送は救急隊にお願いすることとします.いつもありがとうございます.

そして,目論み通りドクターヘリはドクターカーが向かっている4件目の事案へ離陸します.


☆ドクターヘリ4件目 パラグライダー墜落(重症外傷)
(ドクターヘリ担当:小林,林看護師,ドクターカー担当:岡本先生)

3件目のランデブーポイントから本事案のランデブーポイントへ.するとそこにはドクターカーの姿が!岡本先生による外傷初期診療が開始され,救急車が事故現場からランデブーポイントへ向かっています.まさに狙い通りの展開!

ヘリはランデブーポイントへ着陸,と同時に救急車も到着し,速やかに患者さんをヘリへ搬入しTECCMCへ.覚知から医療介入開始まで約30分,TECCMC搬入まで約50分.救急車なら覚知からTECCMC搬入まで1時間以上かかっているところです.

ドクターカーで出動した岡本先生もヘリに乗り込みTECCMCへ.重症外傷が疑われ,primary surveyをクリアさせるためにTECCMCの初療へ搬入です.

そしてこの後は長嶺先生がsecond flight doctorとして乗務することになります.まだ午前中,まだまだ出動するかも?


☆ドクターヘリ5件目 意識障害(脳幹梗塞)
(以後の担当:小林,長嶺先生,林看護師)

救急隊現着後の的確な要請です.覚知内容はキーワードに引っかからず.どうやら症状が進行しているようです.

ランデブーポイントで救急車とドッキング,診療を開始!ABDに異常あり!!低血糖なく,脳血管障害が疑われます.二次性脳損傷を防ぐべく,迷わずdeep sedation下に緊急気管挿管.そしてヘリ搬入.ドッキングしてからここまで10分.無駄な時間はありません.

そして患者さんでごった返すTECCMCの初療へ搬入です.


☆ドクターヘリ6件目 施設間搬送

TECCMCから大学病院高度救命救急センターへ施設間搬送です.救急医同士,本当に話は早い!迅速な対応に感謝申し上げます.

ヘリ機内でもモニタリングを行い厳密な循環管理.
搬送時間の長い,重症症例では非常に有用です.まさに空飛ぶICU.


☆ドクターヘリ7件目 川への転落

覚知同時要請です.救急隊現着後,軽症を確認,出動後キャンセルとなりました.


☆ドクターヘリ8件目 交通外傷

7件目に飛行中に重複要請です.もちろん覚知同時要請.7件目のキャンセル後に迅速に本事案のランデブーポイントへ向かいますが,幸いにも救急隊現着後軽症を確認し出動後キャンセルとなりました.

救急医を現場に引っ張り出そうという意識が高い,すばらしき地域です!


☆ドクターヘリ9件目 意識障害(熱中症)

ランデブーポイントで救急車とドッキング,通常のミッションです.やはり熱中症,増えてきました・・・


☆ドクターヘリ10件目 交通外傷・心破裂

9件目の対応中に重複要請です.9件目の患者さんをヘリポートで引き継ぎ,離陸です.事故現場は救急隊現着までもヘリ到着までも時間のかかる地域です.情報を収集しながらランデブーポイントへ向け飛行します.

20分後,ランデブーポイントで救急車とドッキング.救急隊からの第一声は,「先ほどPEAに移行!!CPR開始しています!!」 救急隊の目の前での外傷性CPA.外傷初期診療を最速で長嶺先生と行います.血管は虚脱しており末梢ルートの確保は困難,では橈骨遠位端にBIGでIOI施行です.あっという間にルート確保し薬剤投与.長嶺先生は気管挿管を行います.

FASTで腹腔内出血を疑う所見あり.頭部外傷は明かなものはなさそうです.体幹部外傷がメインと判断.ということは出血か閉塞性の機転がCPAの原因か!であれば救命の可能性も0ではありません.

「林,開胸するよ!」林看護師はセットを展開します.その間にイソジンをかけ手袋を履きます.左開胸そのまま胸骨切開し右開胸へ.emergency field clamshell thoracotomy.クロスクランプをかけ,pericardiac sacを切開すると血液が流出してきます!「心破裂!!TECCMCでこのまま手術,連れて帰ります.長嶺先生,初療室開胸と緊急輸血の準備を連絡して!」

救急車からヘリへ患者さんを乗せ替え搬送準備です.治療開始から12分.気管挿管,BIGによりIOI,開胸・クロスクランプ・・・まあまあの現場滞在時間ですが,重症外傷は1分1秒が大切な時間です.

輸液ルートをさらに確保するために,飛行中の機内で鎖骨にBIGでIOI施行.2ルート確保しTECCMCの初療へ搬入です.

あとは番匠谷先生,幸部先生,吉山先生に手術を任せます・・・

初療室開胸.道具と共に手術室の看護師さんが来られます.
直介は手術室看護師さん,蘇生は救命看護師さん.まさにチーム医療!


終わってみれば10件出動と最多出動件数となっておりました.ドクターカーの有効活用もあり,病院前救急診療の方法が学べた1日でした.


本日も多くの方々にお世話になりました.その甲斐あって,患者さんにとって有意義な救急医療を提供することが出来ました.感謝申し上げます.10件出動もまだ余裕はあります.どうぞ,遠慮無く有効活用して下さい.今後ともよろしくお願い申し上げます.



2011年7月13日水曜日

7月11日〜13日 豊岡は晴天なり

豊岡は酷暑です・・・


そんな数日間の記録です.


11日 ドクターヘリ出動 5件,ドクターカー出動1件
(ドクターヘリ担当:小林,前山先生,安積看護師,ドクターカー担当:幸部先生)

前山です.今日も頑張ります!


1)下血,ショック
 救急隊現着後に観察しヘリ要請です.皮膚の冷汗,湿潤を現場で見逃さず,適切なヘリ要請です.

2)心肺停止
 覚知同時要請です.現場直近への着陸調整もしていただき,最速での医療介入開始となりました.陸送20分のエリア,ヘリなら・・・あっという間に病院です.

3)脳梗塞
 覚知同時要請です.陸送なら50分近く病院までかかるエリア,覚知から20分で診療開始です.まさにヘリの威力が最大限に引き出されています.

4)溺水
 3件目との重複です.まだ対応に時間がかかると判断,ドクターカー出動を指示します.ヘリは3件目の患者さんをエンジンカットせず,病院搬入,そのまま離陸します.ヘリとカー,とにかく早く現場に着いた方が治療を開始すれば良し!移動手段にはこだわらずです.結果的にはヘリがわずかに先着,カーは途中キャンセルとしました.陸から空から同時に患者さんの元へ.最大3名の救急医が出動です.
 これがこの地域の救急医療,そして,これをさらに発展させるべく・・・頑張ります!

5)離陸後キャンセル
 4件目の対応終了直後に要請です.離陸後キャンセルとなりました.

ヘリ帰投時の但馬の夕陽.お疲れ様でした.



12日 ドクターヘリ出動4件
(ドクターヘリ担当:岡先生,池田先生,米田看護師)

1)交通外傷
 覚知同時要請です.覚知から20分での医療介入開始です.ヘリポートからdirect trauma CT.プロトコール通りのTECCMC's 外傷初期診療です.

2)意識障害(敗血症性ショックでした)
 1件目搬入直後の要請です.もちろん覚知同時要請.ランデブーポイントから支援車で移動しドッキング.覚知から18分での医療介入開始.消防の方々のご尽力で患者さんに最大の効果がもたらされています.ABCD全ての異常に対して気管挿管しヘリ搬送.患者さんに接触からヘリ搬入まで10分.1分も無駄にはしません.
 早期の治療と搬送が功を奏し,翌日には意識も回復,抜管となりました.

初療からのモニタリング.

 岡本先生,鑑別診断は!?真剣な眼差し・・・


3)離陸後キャンセル
 覚知同時要請です.ヘリ不要なら遠慮無くキャンセル,ヘリ要請をためらわない素晴らしき地域です!

4)交通外傷
 覚知同時要請です.最速の外傷初期診療開始!


13日 ドクターヘリ出動3件
(ドクターヘリ担当:岡本先生,番匠谷先生,森田看護師)

1)痙攣
 覚知同時要請です.もう何も言うことはありません.完璧な病院前救急診療体制です.

2)溺水?
 覚知同時要請です.結果的に着陸後軽症キャンセルとなりましたが,完璧な「キーワード要請」です.これがもしホンマもんの溺水だったら・・・だから覚知同時要請なのです.

3)アナフィラキシーショック
 覚知同時要請です.覚知から20分でアドレナリン投与完了!15分以上の医療介入時間の短縮です.

晴天のヘリポート.ヘリ運航に支障なし!

 ICUでは経皮的気管切開術.井手先生の指導は前山先生.
長嶺先生と三浦先生は気管支鏡でサポート.



2011年7月10日日曜日

7月10日 京都北部救急研究会

今日は京都北部救急研究会(於;福知山市民病院)におじゃましました.そこで東日本大震災における災害派遣について勉強させていただきました.災害のフェーズ,派遣場所,職種によって,いろいろな考え方,対応があること,それが必要なことをあらためて痛感いたしました.

その研究会で,当院のドクターヘリを用いたDMAT活動について,発表させていただきました.抜粋したスライドを下記に掲載いたします.搬送した患者さんの情報は個人情報の関係から掲載しておりません.御了承ください.











大変,勉強になりました.研究会関係者の皆様に感謝申し上げます.



2011年7月9日土曜日

7月9日 関西Sepsis研究会

今宵は「関西Sepsis研究会」の幹事会に出席してきました.関西において,Sepsisの臨床,研究両面から討論しあえる場となればと思います.

代表幹事は兵庫医科大学救急災害医学講座主任教授・小谷穣治先生です.楽しみな研究会です.皆様,第1回目の研究会開催は12月を予定しております.是非ご参会ください!



本文とは無関係な画像.
題名:初療から始まるモニタリング(←今の臨床研究です)



2011年7月8日金曜日

7月8日 平成23年度第1回ドクターヘリ運航調整委員会・第2回ドクターヘリ症例検討会 開催

本日の救命救急センターは通常業務を行いつつ,
・12時15分〜 救命救急センター医師,看護師合同の勉強会.テーマは重症急性膵炎.
・15時30分〜 平成23年度第1回ドクターヘリ運航調整委員会
・17時30分〜 第2回ドクターヘリ症例検討会
を開催いたしました.


合同勉強会は,医療チームとしての共通認識の確認,医師側,看護師側各々の疑問点をぶつけ合い解決する場として始めました.今年度はセンター内の診療の質向上に努めたいと思います.


ドクターヘリ運航調整委員会には遠方またご多忙中にもかかわらず,多機関の関係者の皆様にお集まりいただきありがとうございました.お陰様をもちまして,昨年度は安全に事業展開を行う事が出来,地域の救急医療に少なからず貢献させていただけました.本年度も引き続きよろしくお願い申し上げます.


ドクターヘリ症例検討会では,多くの消防関係の方々,受入医療機関のスタッフの方々,運航会社の方々,院内の方々などなど多くの方にお集まりいただき,感謝申し上げます.
1)昨年度の運航状況の報告
2)消防からの事案提示 その1
3)消防からの事案提示 その2
4)今年度の症例検討会の予定
といった内容で会をすすめさせていただきました.

覚知同時要請の重要性,迷ったらヘリ要請,救急隊現着後にキャンセルを迷えば遠慮無くヘリとドッキングなど患者中心の救急医療展開を再確認出来たと思っております.消防あっての救急医療,ドクターヘリ,ドクターカーであります.「顔の見える関係」構築にも役だった検討会ではなかったでしょうか.

今年度は奇数月に検討会を行います.皆様,よろしくお願い申し上げます.


本日のドクターヘリは4件出動.複数傷病者発生の事故事案ではピストン搬送,フライトドクターとして究極の選択を迫られた現場活動など内容の濃い1日でありました.幸部先生,倉橋先生,福本看護師,フライトクルーの皆様,ご支援いただきました消防の皆様,お疲れ様でした.


さて,小林は今から緊急の血管造影,TAEです.行ってきます!

2011年7月3日日曜日

7月3日 レジナビ

昨日からの大阪.本日はインテックス大阪で開催された「レジナビ」に参加してきました.医学生,初期研修医などが研修先に考える病院ブースを訪問し,自分の希望に合うか否かを見て回るイベントです.

自分たちのころには考えられなかったイベントですが,広い視野で各病院の情報を得られることは大変良いことだと思います.当センターは地理的ハンディはありますが,診療内容は胸を張って紹介出来ます!

鵜飼@県立西宮病院先生撮影(借用させていただきますm(_ _)m )


軽症から重症まで,病院前から退院後外来followまで,初期治療・根治的治療・集中治療まで,救命救急センター所属で専門科研修まで,などなど学びたいことが目の前にあります!

WELCOME TO TECCMC!

後期研修医,スタッフ医師ともに皆,大歓迎でお待ちしております.


多くの病院が集まっており,沢山の先生方にもお会いできました.小生にとっては,こちらも楽しみの1つでした^^

千里救命救急センター時代のレジデントがちょこっと集まり,プチ同窓会.当センターの岡本先生はレジナビ飛び入り参加です.

左から,天野@千里救命先生,谷崎@市立堺病院先生,小林,岡本先生
全員,千里救命同窓生.

以上,2日間の大阪紀行でした.



2011年7月2日土曜日

7月2日 第3回近畿救急モニタリング研究会

本日は「第3回近畿救急モニタリング研究会 」に出席しました.


今後の臨床研究に活かせる内容でもあり,また他施設の先生方との交流もあり非常に有意義な時間でした.当センターからも常に臨床データが出せるよう,頑張ります.


本日は番匠谷先生,岡先生で緊急手術対応してもらいました.お疲れ様でした.




2011年6月30日木曜日

6月30日 今月のドクターヘリとドクターカー

今日で6月も終了です.今月のご報告です.

ドクターヘリ(6月)
要請 129件  出動 117件

ドクターカー(6月)
出動 5件

今月もドクターヘリ,ドクターカーを有効にご活用いただきありがとうございます.いろんな形で地域の皆様のお役に立てております.来月以降も引き続きよろしくお願い申し上げます.

ヘリとカーのランデブー


本日は朝から初療は嵐が吹き荒れました.カンファレンス中に三浦先生がもつホットラインが鳴ります.「バイク事故.全身観察で皮下気種バリバリ.3分で行きます!」 救命士さんからの的確かつ迅速な情報で初療に救急医集合!

患者さんの搬入,primary surveyはBCの異常.特に呼吸状態は最悪です.左右に緊急脱気を行いつつ,胸腔ドレナージ.右は沸き立つエアリークと血胸,左は血胸.酸素化は改善せず,チアノーゼ著明.胸部レントゲンでは右肺の虚脱と左肺の高度肺挫傷.右は気管支断裂!?左肺もつぶれてる!!気管挿管でも酸素化が保たれず,著明なアシドーシスの状態です.初療担当医の岡先生はECMO導入を決意,そのままカテ挿入にうつります.しかし,呼吸,循環が保たれません・・・右胸腔ドレーンからは1L以上の出血・・・

「開胸!」と同時に「PEA!胸骨圧迫!!」初療は戦場です.まず右開胸しhilar twist.検索すると右主気管支の完全断裂と肺門部からの出血.皮切を左に伸ばしてclamshellへ.やはり左肺の肺挫傷は高度です.吉山先生が心マッサージ,小林は自動吻合器を用いて右肺摘出し気管支断端の縫合閉鎖.と同時に岡先生がECMOからPCPS へ切り替え,導入.心臓は何とか動いています.しかし,胸腔内の出血が制御しきれません.deadly triadです.

やることは全部やりました.PCPSを回したままICUへ・・・厳しい戦いです.TRISS Ps 0.2・・・

ERTの横では骨盤骨折,重症熱傷など次々に搬入されました.こんな日もあるんです.暑くなってきました.皆様,どうぞご自愛ください.


本日のドクターヘリ(担当は岡本先生,前山先生,林看護師)は6件出動.現場4件,施設間搬送2件です.施設間搬送はTECCMCへ1件,TECCMCから1件.現場は転落1件,交通外傷3件.

覚知からヘリ要請までの時間も短く,どれもGOOD MISSIONです.

交通外傷の1件は離陸後キャンセルとなりましたが,覚知段階で複数傷病者の存在,事故現場の場所,ランデブーポイントに支援車が到着する時間などを考え,ドクターヘリ,ドクターカーの同時出動ミッションです.医師が現場に早く到達すれば,手段は何でも良し.空から陸から現場に向かいます!


暑く,熱い夏がやってきます.



現場直近着陸!(本文とは関係ありません)




2011年6月19日日曜日

6月18日〜19日 ITLS ADVANCE COURSE〜コウノトリコース〜

18日,19日とTECCMCで「ITLS ADVANCE COURSE〜コウノトリコース〜」が開催されました.

CMD:岡先生
SCMD:小林(何もしてませんが^^; 施設責任者ということで)
CC:林看護師
SCC:安積看護師
SCC(GK):米田看護師

フライトチーム+地元消防救命士さんのAFと,熱き病院前外傷救護のコースとなりました.受講生の皆さんも勉強になりましたか?

懇親会の一幕(最近飲み会謝の写真多いですね^^;)

6月13日〜19日 韓国からのフライトドクター来日!

今年9月からお隣の国,韓国でもドクターヘリが運航開始です.その記念すべき韓国のフライトドクター第1号となる救急医が,TECCMCで1週間研修されました.ドクターヘリの運航,要請,現場治療,センター受入など様々なことを学ばれました.

会話は全て「英語」.母国語でないもの同士,身振り手振りなどでコミニュケーション^^

初日はカンファレンスで紹介の後,一緒にICU, HCU回診.患者さんの概要を説明します.それからドクターヘリに搭乗するための「安全講習」.機長さんがスライドを全て英語にして下さりました.講義ももちろん英語.ん〜,もっと英会話勉強しとけば良かった・・・

安全講習

安全講習の後はいよいよ実機へ.人生初めてのヘリだそうです.

シートベルトを装着しましょう^^

後ろからストレッチャーを出し入れします.

そして運航管理室へ行って,要請から出動の流れを説明.覚えることがいっぱい・・・がんばれ〜.そして一通りのオリエンテーションが終了し,いよいよOJT開始です.要請はあるでしょうか・・・?

さてさて,日本での研修・見学の一環として1日,消防本部へ行っていただきました.指令課の様子などを通訳役の三浦先生と共に見学です.ご協力いただきました豊岡市消防本部に感謝申し上げます.

また,最終の2日間は当センターで開催した「ITLS Advanve course」を見学してもらいました.韓国にはITLSもATLSもまだ入ってないとのこと.病院前外傷診療のやり方に興味津々.良い体験が出来たようです.

フライトOJTは11フライト.現場(内因性,外因性),施設間搬送など全て体験してもらいました.最終日には現場開胸も見ていただき,救急医が現場に出向く意義を少しでも理解出来たのではないでしょうか.

搬入 その1

搬入 その2 すっかりTECCMCのメンバーです.

日本の居酒屋も体験.運航スタッフと一緒に親睦を深めます.

韓国にも仲間が増えました!

TECCMC一同,韓国のドクターヘリ事業の成功を祈念いたしております!


今日はちょっとしたおまけ画像を掲載します.医療スタッフがランデブーポイントから支援車で現場へ行ったり,救急車に同乗して病院搬送している間,ランデブーポイントに駐機しているドクターヘリはどうしているのでしょう??はい,出来るだけ地域の皆様にドクターヘリを身近に感じていただく目的で,見学会を催しております.ドクターヘリは地域救急医療の一つのシステムです.ランデブーポイントの離着陸などでご迷惑をおかけすることもありますが,何卒よろしくお願い申し上げます.

ハイ,チーズ!

 将来はフライトドクター?フライトナース?機長?整備士?

 老若男女^^

 興味津々のご様子.

 野球の練習中に着陸.練習中断で記念撮影.礼儀正しき野球少年達.

救急車がいない状況であれば,ランデブーポイントで「見学して良いですよ〜」と声をかけさせていただきます.それ以外の時は,消防,警察の方の指示に従い,離れていてください.離着陸時はダウンウオッシュが強く,台風並みの風が吹きますので.

地域の皆様方のご理解とご協力あっての救急医療,ドクターヘリ事業であります.今後とも引き続きよろしくお願い申し上げます.










2011年6月18日土曜日

6月18日 クマが出た!

時季外れのクマ!ドクターヘリ初のクマ外傷.クマがおかしいのか・・・

本文と画像は一切関係ありませんm(_ _)m

ドクターヘリ担当は小林,池田先生,安積看護師.本日は5件出動です.クマさんの他には不全切断,意識障害など多彩な内容でした.

そんな中,現場から救急車で直近の病院へ池田先生,安積看護師で搬送,小林がランデブーポイントでお留守番と別事案要請に待機していると,やはり別事案要請.ヘリはその前からの連続出動で燃料補給のため,TECCMCへ一端帰投します.その間に山邊先生が予備役剤を携え,ヘリポートへ.そう,第3のフライトドクター.層の厚い(厚くなった)TECCMCならではの体制です.

そして,フライトナース不在のままフライトドクター2人で現場へ!ナースの代わりは全部出来ませんが,お互いがサポートしながらの現場活動です.麻薬などを含めた予備薬剤(セカンド薬剤,と呼んでます),複数のトーマスバック準備など,連続,重複事案対応は抜かりありません.



2011年6月13日月曜日

6月13日 医療救護班

本日から17日まで当院から宮城県へ医療救護班が派遣されます.兵庫県からの要請を受けての派遣です.TECCMCから池田先生が出動です.

朝3時30分に豊岡病院を出発!お気を付けて!!

池田先生,ランデブーポイントに立つ!
本文とまったく関係のないがぞうですm(_ _)m



2011年6月11日土曜日

6月11日 こんな日も

本日のドクターヘリは山邊先生,岡本先生,森田看護師が担当です.

本日は現場3件出動.そして3件ともに「脳血管障害」.こんな日もあるんですね.そして何よりも患者さんによって良いことは,全事案「覚知同時要請」.救急覚知から医療介入開始までが20〜25分.3地域共に現場からTECCMCまでの搬送時間は50〜60分かかります.救急隊の現着までの時間,現場活動時間などを考えると,ドクターヘリの効果がいかに絶大かあらためてわかります.

そして,何よりこのシステムが有効に活用出来ているのは,消防の覚知同時要請がしっかりなされているからです.facebookではありませんが「いいね!」無限大です!

iMovieで短編の宣伝用ムービーを作ってみました.
センター長の現実逃避・・・



2011年6月10日金曜日

6月10日 支援車でGO!

本日のドクターヘリは小林,長嶺先生,安積看護師.

2件出動(施設間搬送1件,現場1件)です.

ドクターヘリで近くのランデブーポイントに着陸し,支援車で現場へ向かう(送っていただく)ことも多々あります.支援隊の皆様のご協力に感謝です.

支援車でGO!






2011年6月9日木曜日

6月9日 現場からの要請

本日のドクターヘリ担当は小林,吉山先生,藤巻看護師.朝の点検もいつも通り入念に行います.

☆ドクターヘリ1・2件目 交通外傷(複数傷病者)

朝のカンファレンス中に要請PHSが鳴ります.いつもの光景なので,最近は皆平然とプレゼンを続けています.

覚知同時要請.こちらもいつもの要請形式なので,ヘリスタッフは平然と離陸します.ドクターヘリ・カーシステムが根付くとこうなるんですね.いわゆる「日常の光景」.

離陸後,吉山先生は運航管理室に傷病者情報を聞きます.「トラックと乗用車の事故.複数の傷病者がいる模様.1人は車内閉じ込め.」大変そうな事案です.機内では藤巻看護師が輸液を2セット用意.内1セットは加圧バック付き.

10分もかからずヘリは現場上空へ到着.上空から事故現場を確認します.「こりゃ,大変だあ・・・」 現場直近に着陸可能な場所がないか確認しますが,谷間でもあり適当な場所が見当たりません.と同時にヘリ支援隊からランデブーポイントの安全確保完了の無線連絡が.ならばランデブーポイントへ着陸し支援車で現場へ向かうのが一番の早道です.

JA822Hドクターヘリは少々の砂塵を巻き上げながらランデブーポイントへ着陸.医療スタッフは足早に支援車へ乗り込み現場へ向け出発!当然,ヘルメット,革手袋装着済み!!

数分で現場到着.トラックとつぶれた乗用車が2台.1台の運転席に傷病者が1名閉じ込められ,救助作業中.現場救急隊たちは知った顔ぶれ.状況を速やかに確認し,活動方針を擦り合わせます.

「1名はたった今,救急車収容済み.1名は救出に30分近くはかかるでしょう.1名は歩行可能.」
「吉山先生,救急車内の患者さんを診て!藤巻さんも一緒に.小林は救出中の患者さんの状況を確認.」

・・・救急車内の患者さんは幸いにもABCDは安定しているようです.すぐにでも現場離脱可能.ならばヘリでTECCMCへ搬送し,その間に救出作業を行い,救出後に再びヘリでのピストン搬送を決断します.そうと決まれば行動あるのみ.吉山先生を乗せた救急車はランデブーポイントへ.そこで1人目の患者さんをヘリへ搬入し,吉山先生同乗にて搬送です.

現場では救助作業中.救命士さんに「患者さんの評価から救助優先か治療優先か教えて!」と問いかけると,「初期評価では若干脈の触れは弱く,全身観察で左呼吸音の減弱もありそうですが,まだ救助優先で!」即座に答えが返ってきます.その指示に従い,小林,藤巻看護師は安全な場所で待機しつつ,歩行可能なもう1人の傷病者の診察を行っていると,現場上空をJA822Hドクターヘリが飛んで行きます.まるでドラマ・コードブルーのような構図ですが,これが北近畿のリアルな救急現場です.

「作業スペース確保!バックボード用意!・・・1,2,3,救出完了!!」と同時に現場での外傷初期診療開始!意識,呼吸は問題なさそうですが,冷汗があります.やばいかも.速やかに全脊柱固定を実施し,救急車内へ.バイタルチェックと輸液路確保,そしてFAST.「腹腔内出血!?後腹膜血腫!?マシモでモニタリングしながら搬送するよ.」 救急車はランデブーポイントへ向け出発,と同時に運航管理室から携帯に連絡,「2,3分後にヘリはランデブーポイントへ再着陸予定.」計算通りのミッションです.

救急車がランデブーポイントへ到着と同時にヘリも着陸,速やかに患者さんをヘリへ乗せ換えTECCMCへ.機内ではPVI, SpHbもモニタリングしながら輸液の調整を行います.

そして,ヘリポートからdirect trauma CTへ.陸送なら1時間以上かかる地域での閉じ込め事案,受傷から1時間程度で根治的治療に向け医療スタッフが動き始めました.もちろん,TECCMCへ同時に搬入したお二人とも救命しております.

☆ドクターヘリ3件目 呼吸困難(離陸後キャンセル)

覚知同時要請です.「突然の呼吸困難.意識も朦朧.」との情報です.ヘリは5分程度で現場上空へ.ちょうど救急隊も現場到着したようです.覚知同時要請だと,これだけ早く現場医療投入が可能な体制がとれるという典型事案です.

ランデブーポイントへ着陸する体制をとっていると,「ABCD安定.救急隊のみで直近医療機関搬送可能.ヘリキャンセル.」との無線連絡.大事に至っておられなかったようです.機内は安堵の空気に包まれ,帰投です.

適切な同時要請と現場判断.非常に良いヘリミッションでした.

☆ドクターヘリ4件目 小児アナフィラキシーショック

夕方の事案です.「小児,大豆によるアナフィラキシーショック.」現場救急隊からの要請です.陸送なら20分はかかりますが,ヘリなら数分でランデブーポイントへ着陸です.

ヘリが着陸すると,救急車はすでにランデブーポイントへ到着済み.車内に乗り込み診療開始.子供さんは意識朦朧とグッタリしています.顔も腫れぼったく,紅潮.呼吸,循環は保たれていますが,病歴,所見からもアナフィラキシーは間違いないようです.アドレナリンを投与し,速やかにヘリ搬送です.

幸い搬送中に意識レベルも改善し,元気に泣き叫ぶようになりました.安心 (^_^).


本日も的確かつ有効にドクターヘリを活用していただき,ありがとうございました.患者さんにとっては,間違いなく有益でありました.全ては目の前の患者さんのために,現場からの意思統一が出来ている地域は心地よいですね.


今日は消防防災ヘリの搬入もありました.山中での救助事案.防災ヘリ着陸時,ヘリポートを空けるためにドクターヘリは医療スタッフを乗せ,但馬空港へ避難(?)します.

但馬空港にて.TECCMCへ向かう防災ヘリ.小さくてわかんない??

搬送を終えた防災ヘリは給油のため但馬空港へ.ドクターヘリと防災ヘリの2 shot写真です.


吉山先生と藤巻看護師は防災ヘリに大興奮(←いつもドクターヘリに乗ってんじゃん (-_-; ).ホント,珍しもの好きですねえ.航空隊の皆様,お見苦しいところをお見せしましたm(_ _)m


皆様,本日もお疲れさまでした.



2011年6月8日水曜日

6月8日 観察力

初療に搬入される患者さんは1人たりとも同じ状態の方はおられません.本日も比較的珍しい「膵嚢胞(おそらく)破裂」による腹膜炎の患者さんが来られました.手術か?保存的加療か?腹部症状,血液データなどから総合的に判断して治療方針を決定します.ホント,いつもいつも悩ましいです.これも日々勉強ってことでしょうね.


本日のドクターヘリは小林,前山先生,清水看護師が担当です.

☆ドクターヘリ1件目 脳卒中

回診中に一斉PHSが鳴ります.小林,前山先生は病院3階の救命救急センターICUから階段でヘリポートまでダッシュ!転けないようにゆっくり急ぎます(←んっ?).

覚知同時要請.情報は「突然の右半身麻痺,構音障害.」です.ヘリは一直線にランデブーポイントへ.

冬場は車と雪で埋まるリフト乗り場.

救急車到着までの作戦会議.

ほどなく救急車が到着します.医療スタッフは救急車内へ乗り込み診療開始.CPSS 3項目陽性.気道,呼吸,循環はいけてます.発症時間もはっきりしており,血栓溶解療法が可能かもしれません.ならばTECCMCへ搬送しましょうか.と患者さんの居住地を調べると,「あら,○○市だわ.」治療後のリハビリ,通院などの一貫性を考えると,地元病院への搬送が最善でしょう.幸いにもその地には脳卒中専門の病院もあります.救急車なら3時間はかかるでしょうが,ヘリなら20分程度.治療開始には十分間に合います.

脳梗塞なら1分1秒が惜しい.早速,受入要請を携帯電話で行います.「○○歳の患者さん,症状は・・・.」すると,「ハイ,どうぞ.」と快く応需していただけました.とその直後,先方の先生が「あの〜,実は私小林先生の大学の後輩でして・・・」 いや〜,懐かしい!というよりは心強い!!持つべきは同窓生.人のつながりはありがたい.

さあ,最速で搬送,後遺症軽減を目指しましょう!指定されたランデブーポイントに着陸後は救急車に乗せ替え搬送です.前山先生が同乗です.

☆ドクターヘリ 2件目 意識障害

1件目の患者さんを救急車に乗せ替えた瞬間に要請の電話が鳴ります.「意識障害.場所は・・・」さあ,出動!

「前山先生,患者さんを搬送後は自力でTECCMCまで戻ってきて〜!ゴメンm(_ _)m」と言い残し,小林,清水看護師は現場に飛びます.前山先生の置き去り率は現在1位です.患者さん最優先なので,許してください.

こちらも覚知同時要請.飛行時間はそこそこかかりますが,同時要請なのでランデブーポイント着陸と同時に救急車も滑り込んできます.


救急車内で速やかに診療開始.呼吸,循環はOK,意識は・・・反応鈍いなあ,でも麻痺無し,CPSS 0
項目,体温問題なし,低血糖なし.頭蓋内病変はなさそうです.輸液を確保し,直近の病院を選定,医療スタッフ同乗で搬送です.

病院到着時,意識レベルも改善,ちょっと元気になられました.輸液が良かったのかな?

☆ドクターヘリ3件目 頭部外傷(施設間搬送)

他院からTECCMCへの施設間搬送です.外傷は外傷専門医のいるTECCMCへ.

☆ドクターヘリ4件目 交通外傷

3件目の患者さんを搬送し,TECCMCのヘリポートへ着陸寸前に4件目要請.患者さんを引き継ぐためのストレッチャーも来ています.そして,前山先生も戻ってきています.ホットローディングで患者さんを引き継ぎ,JA822Hドクターヘリは再び大空へ舞い上がります.

「高速道路の事故.閉じ込めあり.」との無線情報です.急ぎましょう.機内では輸液などの準備を行います.途中,消防無線で救助完了,ランデブーポイントへ向かう旨,連絡が入ります.

ヘリは指定のランデブーポイントへ.数分後,救急車も到着,外傷初期診療が開始されます.幸いにもABCDはOK.FAST negative.しかし,高エネルギー外傷です.本来であれば救命救急センターへの搬送ですが,生活圏,医療圏を考え,外傷対応可能な近隣の拠点病院へヘリ搬送です.

いつも快く応需いただきありがとうございます.大変助かっております.

☆ドクターヘリ5件目 転倒(頭部外傷,腎損傷)

日勤帯も終了,の間際に要請です.覚知同時要請.「自転車での転倒.意識悪く,イビキをかいている.」まさに同時要請キーワード.これが当ドクターヘリの最大の強み.

10分もかからずギャラリーの多いランデブーポイントへ着陸,ほどなく救急車もやってきます.


救急車内で外傷初期診療開始.気道開通,呼吸問題なし,循環良し,意識も清明です.体表面の外傷は頬部の挫傷だけ,と思いきや「左側胸部にちょっと赤く打撲痕があります.現場では軽度圧痛を訴えておられました.」と救命士さんからの報告.FAST negativeだし,今は圧痛も軽快しています.搬送先は,地元の病院?外傷は厳しいなあ,頭部外傷があれば転医でTECCMCへ来るし・・・頭部外傷と救命士さんの観察結果から胸部外傷も疑って,TECCMCへ搬送とします.

搬送中もバイタルは安定.これならばdirect trauma CTで初療時間の短縮をはかりましょう.

ヘリポート着陸,そしてCT室へ.岡先生へ引き継ぎ,我々ヘリスタッフは夕礼からカルテ書きへ.すると岡先生からPHSへ連絡が入ってきます.「左腎損傷.IIIa型.extravasationもはっきりあります!」

救命士さんの観察力,ドンピシャリ!頭部,顔面に意識がいきがちな症例でしたが,救命士さんの観察結果から体幹部損傷も念頭におくことが出来ました.同時要請といい,観察力といい,非常にすばらしい消防力でまた1つ救命例が生まれました.

夕礼もそこそこに,緊急血管造影でTAE.いつのもごとく,IDCを用いたcoilingで止血は完璧です.病院前から病院内まで上手く輪が連鎖しました.


最後のヘリ症例の治療を岡先生と終え,小林は気分良く夜勤に入ります.本日も沢山の方々にお世話になりました.ありがとうございました.また大変お疲れ様でした.




2011年6月7日火曜日

6月7日 チーム医療

チーム医療,ここ最近良く言われている言葉です.今日はまさにそんな症例.

夕方,ヘリ番の松井先生,倉橋先生,森田看護師は一斉PHShが鳴ったと同時にヘリポートへダッシュです.離陸,「屋根からの墜落,意識無し.」との情報です.覚知同時要請,数分でランデブーポイントへ.そして,現場までダッシュ!推定医療開始短縮時間は20〜30分.

現場からの外傷初期診療.舌根沈下,気道閉塞気味,意識悪い!頭部に外傷あり!!同時進行で行われたFASTではnegative.やばい状況だというのは現場全員の認識です.急速輸液を行いつつ,鎮静下に気管挿管施行.安定した状態にしてTECCMCへ搬送です.

ヘリポートからdirect trauma CT.急性硬膜下血腫(midline shiftあり),肺挫傷,肋骨骨折,右腎損傷(造影剤漏出あり)・・・受傷から1時間以内に全ての診断がついています.あとは根治的な治療を最速で行うだけ.頭優先?止血優先??どちらも待ったなし!

「血管造影室で血管造影しながら穿頭.それから開頭へ!」 チームが一気に動きます.緊急輸血も始まっています.胸腔ドレーンも挿入済み.循環を把握するためのA-lineも挿入済み.穿頭は脳外科チームとオペ室看護師,血管造影は幸部先生,松井先生です.小林,番匠谷先生は他の緊急開腹術の準備.麻酔科の先生も定期手術,複数の緊急手術の段取りをしてくれます.ICU担当の前山先生は緊急開腹術の麻酔医に任命されます.

穿頭・・・一気に血液が吹き出します.血管造影,出血点を確認・・・そして,開頭術のために手術室へ.あとは脳外科チームにひとまず任せて,救命チームは術後の管理に備えます.

緊急開腹術が終了,隣の部屋では開頭術が行われています・・・

現場から手術,ICUまで,1人の患者さんを中心に全ての職種連携がはかられています.1つでも連携がとれなければ,チーム医療が行われなければ失われたであろう命です.「チーム医療」あらためてその意味を実感しました.


そして,もう1つ.チーム医療を行うための大切な大切なコミュニケーション.今宵は地域の消防,ヘリ運航会社の方々と親睦をはかりました.すばらしき熱い仲間達です!


ちなみに本日の集いの場所は,豊岡市にある「NEXT DOOR」(http://next-door.weebly.com/)さんです.おいしいお料理と素敵なお店の雰囲気,良い夜を過ごしました.