2011年4月30日土曜日

4月30日 4月中旬からまとめて

久しぶりの更新です.皆様,お元気でしょうか?院内は5月からの新しい電子カルテシステムの導入・切り替えで混沌としております.小林は日々の仕事とたまるばかりの雑務に忙殺され,気がつけば・・・ブログの更新が!というわけです.まあ,twitterでつぶやきつつ,日々のまとめをしております.そちらもfollowしてください(ブログ上でも閲覧可能です).




さて,新年度に突入し1ヶ月が経ちました.今月のドクターヘリの運航状況です.

・要請件数 99件(現場 90件,施設間搬送 9件)
・出動 80件(現場 69件,施設間搬送 7件,離陸後キャンセル 4件,離陸前キャンセル 19件)

医師を現場に早期に引っ張り出す意義を,消防の皆様が理解されている地域であることが今月も示されました.その結果,恩恵を受けるのはそれぞれの地域住民の皆様です.我々もその一端を担っていることに喜びとやりがいを感じております.今後も引き続きよろしくお願い申し上げます.




今月中旬以降のセンター内,ヘリなどなどダイジェストでお届けします.

毎朝,格納庫からヘリを引っ張り出します.


そして,運航終了後はスキットに車輪を取り付け格納です.番匠谷先生がヘリ番の時,毎回ギャッジアップをお手伝い.上腕二頭筋の訓練だそうです.


現場直近に着陸.意識障害の患者さん宅までダッシュ.救急隊と共にご自宅で治療を開始します.究極の往診.これがドクターヘリの本来あるべき姿なのでしょう.


そしてこちらも現場直近.ダッシュで患者さんのもとへ.北近畿は探せば安全な着陸場所があります.


上空から事故現場を確認し,直近かランデブーポイントかを消防の方と短時間に協議し決定します.上空から見た事故現場はこんな感じです.アドレナリンを出さず,冷静にミッション方法を検討している瞬間です.



さて,こちらはランデブーポイントから支援車で移動.そして軽自動車しか走られないあぜ道を資機材背負って数百メートルダッシュ.Vf症例.現場からALSを施行しつつオートパルス装着.これで搬送中も有効な胸骨圧迫が可能です.ストレッチャーで移動,救急車収容しランデブーポイントからドクターヘリへ収容.そして直近の基幹病院へ搬送させていただきPCPS導入となりました.消防の皆様,搬送先の先生方,ありがとうございました.


ランデブーポイントの写真です.

雨にたたられることもあります.スタッフはびしょ濡れになりつつがんばります.


雨のランデブーポイントをもう一枚.桜がきれいですが,雨桜.空模様を気にしつつ救急車を待ちます.


こちらは芝生のランデブーポイント.学校であったり,公園であったり.砂塵の心配もなく,散水の必要もありません.ヘリにも消防にも周辺住民にもやさしいランデブーポイントの1つが「芝生」です.学校の校庭の芝生化,個人的には良いことだと思っております.


そして舗装されたランデブーポイントはさらに安心です.ランデブーポイントにこのようなお知らせ看板を設置してくださっている消防本部さんもあります.ヘリのイラストはTECCMCのデザイナー・番匠谷先生です.


地域の拠点病院が近くにあっても,重傷者の同時搬入は厳しいものです.腹部刺創患者と重症熱傷患者が同時発生.消防は迷わずヘリ要請.出血性ショックが疑われる刺創患者を直近の対応可能な病院へ救急搬送.そして,熱傷患者はランデブーポイントに着陸したドクターヘリへ.重傷者の分散搬送は医療力を維持するためにも必要な戦略です.まさに消防本部のナイス判断!熱傷患者は気道熱傷,顔面もIII度熱傷.今後の治療とチューブ固定を考え,エアウエイスコープ補助下に経鼻気管挿管を救急車内で速やかに行いTECCMCへ搬送です.搬入後,フルモニタで重症熱傷管理開始!写真は救急車を待つドクターヘリ.


さて,救急車をランデブーポイントで待つこともあります.そんなスタッフをとらえてみました.




ランデブーポイントで待つよりも,支援車で現場に向かうことが多いのがTECCMC's Doctor Heli.の特徴です.医療スタッフが現場に行っている間,ドクターヘリはどうなっているのでしょうか?運航スタッフの方々が見守ってくれてます.そんな中でも地域住民の皆様へ見学会を開くことも時々あります.「これがドクターヘリです.中身は・・・」こんな見学,啓蒙が地域の皆様へのご理解を得る一つの方法でもあります.ランデブーポイント周囲にお住まいの皆様には騒音,砂塵などでご迷惑をおかけしておりますが,人命がかかっている状況です.多大なるご理解とご協力に感謝申し上げます.なお,救急車がランデブーポイントに向かい始めると見学会は速やかに終了となります.こんな命の現場を見た子供達が将来我々の仲間になってくれるとうれしいですね.


とある一日,何件もの事案(3府県をくまなくカバー)を無事こなし,燃料補給に寄った鳥取空港です.要請時間も終了し,給油後はTECCMCへの帰投だけ.皆,ちょっとリラックス.「グリコ」ポーズは清水看護師のようです.







今月も2 flight doctor制をフルに活用した重複事案対応,キーワード方式の要請による早期医療介入の提供と救命例など,充実したヘリ運航が行われました.来月も引き続きよろしくお願い申し上げます.




さて,院内ももちろんがんばっております.重症敗血症に対する急性血液浄化療法.これを並列で同時に施行しつつ,ICU内で小手術です.幸部先生,松井先生が担当してくれました.





来月はもう少しまめにブログ更新します.お疲れ様でした.