2011年9月11日日曜日

9月11日 ドクターヘリ有効活用

豊岡の最高気温は34度.残暑厳しい1日でした.


センターは相変わらず重症度が高く,ベッドは満床状態.でも現場からの要請には絶対応需です.医師が一端診察された施設間搬送については,ベッド状況と患者さんの状況で応需の可否を決定しております.救命救急センターのベッドを有効活用するためにも,ご協力とご理解のほどよろしくお願い申し上げます.


本日のドクターヘリは小林,三浦先生,濱看護師が担当.8件要請,8件出動.内1件はドクターカーも同時出動です.

1〜3件目は連続要請,連続出動.

1件目 
バイク事故 現場直近着陸でダッシュで現場へ.FAST positive!! 腹腔内出血の診断で現場滞在時間10分以内でTECCMC搬送!


2件目 
1件目を搬送中に要請.1件目の患者さんをTECCMCへおろし,ホットローディングでヘリポート申し送り.タッチ&ゴーで再離陸.意識障害の患者さんのもとへ.ランデブーポイントで救急隊とドッキング.診察中に3件目の要請.早期搬送は必要なく,早期医療介入のみで良いと判断し,三浦先生が救急車同乗で病院へ搬送.

3件目 
小林,濱看護師で出動.これまたバイク事故.


現場直近へ着陸し,救急車とドッキング.出血性ショック!骨盤骨折と大腿骨解放骨折!!7分で現場活動を終えTECCMCへ.救命救急センターまで1時間以上かかる場所ですが,覚知から医療介入まで30分以内.覚知同時要請と消防の意識の高さの賜です.TECCMC搬入時には初期輸液で循環も安定,そのままヘリポートからdirect traumaCTへ!

4〜6件目も連続出動&ドクターカーとのコラボ.

4件目 
施設間搬送.古巣にお世話になりました.迅速な対応に感謝申し上げます.

5件目
4件目の施設間搬送中に要請です.ドクターカーが出動し,まずは医療介入.診断と治療を行っている間にヘリが対応可能に.そして,そのままヘリがランデブーポイントまで飛んできて搬送を担当します.早期医療介入の達成にはどうすればよいか,患者さんに関わる全員が本当に良く考えています.

6件目
施設間搬送.他院から他院への転医のお手伝いです.

ここで燃料補給に鳥取空港におじゃましますと,なんとC-1ジェットとご対面.鳥取空港では珍しい光景です.給油中に思わず撮影・・・



JA822Hドクターヘリのお腹も一杯になったところでTECCMCに向け帰投です.

7件目
あと少しでTECCMCというところで7件目の要請です.もちろん覚知同時要請.機首をそのまま現場に向け飛行します.現場上空で救急車を発見,患者さんの情報から現場直近に着陸して早期医療介入が最善と判断します.ご自宅の裏の休耕田に着陸,ダッシュで現場へ.幸い,酸素投与,輸液で状態が改善され三浦先生同乗で直近の病院へ救急車搬送です.

現場直近の小高い丘の上.
ご近所の皆様,ビックリさせて申し訳ありません.
今後ともご協力のほどよろしくお願い申し上げます.


8件目
運航終了間際に覚知同時要請です.「高所からの転落,頭部外傷」との要請.現場は頭部外傷可能な病院まで長時間搬送にかかる地域.ヘリならあっという間です.ヘリと救急車のランデブーポイント到着はほぼ同着.これが覚知同時要請の最大のメリット.救急車内で外傷初期診療を開始し,直近の適切な病院を選定しヘリ搬送です.いつも快い応需をいただきありがとうございます.


現場は全て「覚知同時要請」,これが8件ものヘリ対応を可能にしている大きな要因です.患者さんにとっては早期医療介入が,ヘリ運航にとっては時間的な余裕と弾力的な運航プラン構築が可能となります.消防の皆様のご理解とご協力あってのドクターヘリ事業であります.


本日もありがとうございました.今後ともよろしくお願い申し上げます.


おまけの動画です.日本海もなかなか美しいです^^

帰投中.
今年も海は眺めるだけ・・・