2012年4月1日日曜日

4月1日 2012年度始まり!

怒濤の年度またぎ初療が一段落すると,2012年度が始まっていました.気持ちも新たに,気合いを入れ直して今年度も邁進したいと思います.

朝の回診後,診療開始!



新年度最初のヘリ番はセンター長,岡先生,林看護師.ドクターカーは早番・松井先生,遅番・岡本先生.


☆ドクターヘリ

☆1件目(覚知同時要請)
要請内容:乗用車単独事故.大破.

1発目の出動は“覚知同時要請”.今年度も当たり前の事を,当たり前にやっていけそうです.


ヘリが現場上空到達と同時に救急隊が現場到着.救急隊の活動を救急医が上空で見守る,まさに理想的な展開です.患者さんの状態が切迫していれば,現場直近に着陸し医療介入を優先すれば良いでしょうし,比較的余裕のある状態であればランデブーポイントに着陸,ドッキングといった選択が可能になります.


救急隊の評価は,初期評価異常なし,全身観察で胸部外傷の疑いです.であれば,安全を優先に考え,ランデブーポイントに着陸,救急隊とドッキングとします.救急隊とドッキング後はいつも通りに救急車内で外傷初期診療開始.状態の安定化をはかりTECCMCへ.ヘリポートからのdirect trauma CTは変わらぬ戦術です.


☆2件目(覚知同時要請)
覚知内容:胸部不快感,息苦しい

1件目を搬入した後,2件目の要請です.情報は覚知内容だけ.機内では林看護師が黙々と準備を進めます.

ランデブーポイントの漁港に着陸,救急車の到着を待ちます.まだまだ海からの風は冷たい・・・


少々冷えた体で,到着した救急車内での診療開始.って,患者さんの第1印象は「sick!!」 心電図ではトルサデポワ〜ンらしき波形!? 冷えた体が一気に熱くなりました!薬剤投与,心電図検索,エコー.現場で出来ることは限られています.とにかく根治的治療が必要です.飛行中もモニタリングをきっちりおこないつつ,薬剤投与を行いつつ,直近の救命救急センターへ搬送です.

不整脈,奥が深いことを再認識した症例です.


☆3件目(覚知同時要請)
要請内容:意識レベル低下

救急隊現着後,軽症キャンセルです.早期医療介入が不要と判断した段階でのキャンセル大歓迎です.まずは救急医を現場に引っ張り出すこと,これが大切です.適切な要請,現場判断の1例です.


◇ドクターカー

ドクターカーは4件出動.2件は出動後,軽症キャンセル.1件は脳出血事案で,そのまま緊急手術.1件はCPA事案.4件とも覚知同時要請で,有効活用されました.ヘリでもカーでも早期医療介入は気道,呼吸,循環管理が病院前から施行され,患者さんにとって非常に有効なシステムです.


院内は,永嶋先生,番匠谷先生で緊急手術対応.平均年齢は若返ったTECCMC.その代わりに活動性は飛躍的に↑↑↑ ^^ 


今年度も各関係機関の皆様と協力しながら,救急医療に邁進,精進いたします.どうぞよろしくお願い申し上げます.