2013年11月30日土曜日

11月30日 しゅんちゃん

秋晴れの但馬地方です.ドクターヘリもドクターカーもいつも通りの出動,ミッションをこなしています.



そんな中,2010年12月にドクターカー運行開始時から専属ドライバーを務めてくださった“しゅんちゃん”こと,森下俊二さんが本日をもって退職されました.3年間,どんな状況でも安全にメディカルスタッフを現場まで連れて行ってくれました.ヘリ搬入の際にはストレッチャー搬入もお願いし,1秒でも早い根治的治療を実現してくれました.元消防職員ならではのお仕事ぶりでした.

最後の勤務,しんみり,寂しいのはTECCMCらしくないので,ちょっとサプライズ.ヘリポート内にドクターカーを「学会使用用の撮影」と称し,しゅんちゃんに乗ってきてもらいます.そう,こんな感じでしゅんちゃんの到着を隠れて待つスタッフ達.


ヘリポート内にやってきたしゅんちゃんを取り囲み,花束贈呈!3年間,ありがとう〜.



沢山感謝の言葉があるけど,やっぱり最後は“ピース!” いっぱい助けてもらって,いっぱい笑顔で癒してくれて,いっぱい人生の先輩,救急の先輩として教えてもらいました.しゅんちゃんに笑われないよう,これからも地域救急医療の向上を目指して精進します.

しゅんちゃん,心から御礼申し上げますm(_ _)m お元気で!!









2013年11月29日金曜日

11月29日 兵庫県南部ドクターヘリ就航記念講演会へ行ってきました

本日は兵庫県南部ドクターヘリ就航記念講演会へ行ってきました.いよいよ明日30日から県立加古川医療センターを基地病院に,全国で42機目のドクターヘリが運航開始です.運航会社はTECCMCと同じヒラタ学園さん.兵庫県南北で今後の協力体制の構築,よろしくお願いします.


格納庫を備えた地上ヘリポート.安全面,運航面からも理想的です.運航開始当初からの格納庫,給油施設設置がもはや当たり前になって良かったなあ,とセンター長はつぶやいておりました.

機体には“はばたん”.運航管理室の動態システムは見慣れたもの.これで関西広域連合内のドクターヘリの動態を一目で把握出来ます.TECCMCはこれにドクターカーも載っけて運用しています.

TECCMCからはセンター長,山本先生,林看護師,米田看護師が参加しました.加古川医療センターには旧知のスタッフも何にもおられ,思いがけず再会^^ こんな病院同士の顔の見える関係も大切です.

記念講演では聖隷三方原病院・岡田先生がおいでになっていました.ドクターヘリ事業の先駆者から沢山参考になるお話しを聞くことが出来ました.ちなみに山本先生は前職場でドクターヘリ搭乗のご指導を仰いだそうです.やはりこの業界は狭いですね.

講演会の後は加古川消防の方と夕食を共にし,いろいろと和やかに意見交換.参考になるなあ,と皆メモメモ.お腹もいっぱいになり,帰りの車内では夜勤明けの参加,某は○しナースは爆睡でした・・・


地域の住民のためになるドクターヘリ事業となることを心から祈念しております.本日はお邪魔いたしました.今後ともよろしくお願い申し上げます.






2013年11月27日水曜日

11月27日 安全講習

ドクターヘリに搭乗する前には,必ず安全講習を受けます.12月からいよいよヘリ,カーのOJTデビューする菊川先生の安全講習の風景.


まずは座学,そして実機の見学になります.

病院前救急診療は診療もさることながら,“安全運航・運行”が第1になります.他職種のプロの講義を受け,知識の共有です.

来月から頑張って下さいね〜






2013年11月24日日曜日

11月24日 外科手技講習会

本日は永嶋先生主催で恒例の「外科手技講習会」が開催されました.腸管吻合,血管吻合,真皮縫合などのwet laboです.


off the job trainingで普段なかなか経験出来ない手技の練習です.参加者は時間の経つのも忘れ暗くなるまで没頭・・・ センター長は幽門側胃切除+幽門再建術をこそっと披露しましたが,緊急手術でここまでやることはないだろうねえとつぶやいてました.

永嶋先生,いつもお疲れ様!


実臨床(on the job)でも初療緊急手術.これは脳外科チームとのコラボ.ドクターヘリ,direct trauma CT,救急医による緊急麻酔+全身管理,救急医+脳外科医による緊急手術,それを支える救命スタッフ,最速の根治的治療経過です.



外は寒くても,相変わらず熱い救命救急センター内部です.







2013年11月23日土曜日

11月23日 院内災害訓練実施!

本日は毎年恒例の院内災害訓練を実施しました.院内災害マニュアルを階層構造+アクションカードを骨子としたものに改訂し,マニュアルと院内災害対応の現状の問題点抽出を目的とした3回目の訓練です.だから訓練日と集合時間以外は何も知らされていません.そして,今回は現場(消防),災害対策本部立ち上げ,職員招集,配置,ゾーニング,トリアージ,各エリアの診療,放射線撮影,血液検査,緊急手術,各病棟への入院,帰宅など可能な限りリアリティを求めて訓練を実施しました.

但馬3消防本部の救急隊との合同訓練でもあります.


11時55分 豊岡市某所の工場内で爆発事故発生,多数傷病者発生という想定です.まずは救急隊による現場活動.これも全て時間差を作って行いました.もちろんドクターカーも出動です.


12時,ホットラインに多数傷病者発生,受入要請,準備の一報が入ります.今回の訓練も実診療を止めずに行っています.ホットラインを受けた菊川先生は災害モードの立ち上げ,院長,センター長などに速やかに連絡しつつ災害対策本部へ!


机上訓練と毎年の訓練の成果です.速やかに災害対策本部が立ち上がり,階層構造に従って担当が割り振られます.職員カードを用いた分配です.各統括者はオレンジベストを装着.


病院正面玄関をトリアージエリアに設定,今回は初期研修医の先生達が中心となってトリアージです.普段から救急医と共に救急外来,初療を担当しているのでお手の物??


「赤」エリア.実診療の重症患者さんも複数名おられたので,訓練用の搬入スペースは初療手術室,除染室,アンギオ室前です.臨機応変に対応.緊急手術症例も実際に手術室まで搬入しました.もちろん,手術室のスタッフも呼び出し,緊急手術の準備などを実際に行いました.訓練直後に本当の緊急手術もこなしていただきましたm(_ _)m また,広域搬送も対応です.このエリアは日常的に複数傷病者を受け続けているので大きな混乱もなく,情報も本部に全部伝わりました.


「黄」エリア.ここは一番最後にドッと患者搬入が行われました.比較的余裕のある患者層ですが,しっかりと診療していただき,情報もまとめていただきました.さすが元救急医と救急好きの整形外科医!


「緑」エリアは診療終了後の帰宅までを実際に行ってもらいました.ん〜,やはり最後の最後までは気が回ってなかったようです.また「黒」エリアの設定もしていましたが,ここまでは搬送がなかったようです.

入院待ちエリアが各エリアと入院病棟の緩衝剤になったようです.しかし,実際はもう少し濃厚な診療,経過観察が必要になるでしょう.今後の課題です.


災害対策本部には訓練終了時,全患者のトリアージカテゴリー,情報があがっていました.昨年と大違い!この進歩の要因もちゃんと検証しています^^ 今後は本部に集まった情報を各エリアといかに共有するかが課題になります.


訓練終了後,1時間におよぶ振り返りの会.さらなる改善に向けて課題と建設的な意見をいただきました.もちろん最後は院長先生のお言葉をいただき終了!


今年は昨年以上に充実した訓練が実施出来ました.参加していただいた消防,日高高校,豊岡病院の皆さま,大変お疲れ様でした.ありがとうございました.また,裏方で訓練を支えてくれた方々にも感謝申し上げます.

災害は無いにこしたことはありません.しかし,日常的にやっていないことは災害時に出来るわけありません.もしもに備え,引き続きの研鑽をしましょう!





2013年11月21日木曜日

11月21日 院内災害講演会

本日は院内災害講演会を開催しました.

お題は「多数傷病者発生,災害拠点病院の対応(受け入れと支援)〜福知山花火大会爆発事故から学ぶもの〜」です.

講師に受け入れ病院の指揮者として対応された,福知山市民病院地域救命救急センター・センター長の北川先生をお招きし,支援対応を行った当センターのセンター長,岡先生とパネルディスカッション方式で「出来たこと」「今後の課題」などを議論,明かにしていきました.


当日の受け入れ病院の真実,生の声をあらためて拝聴し,災害拠点病院として我々が今後やるべきこと,足りないことを知ることが出来ました.

北近畿エリアにDMATを有する災害拠点病院は少なく,特に但馬地域,近隣で何かあれば日常的に病院前救急診療に携わっている当センター,当院がまず対応することになります.今回の講演会,議論を踏まえ,さらなる連携強化,対応強化に心掛けたいと思います.

北川先生,ご多忙中にもかかわらずご講演を賜り感謝申し上げます.


そんな講演会を開催した前日,JR豊岡駅管内で「鉄道事故対応合同訓練」が開催され,当センターからも医療班が出動,参加しました.この訓練は2005年に起こった福知山線列車脱線事故を教訓に行われているものです.


当センターからは松井医師,藤原医師,冨田研修医,清水看護師,畑中看護師が出動しました.DMAT隊員に限らず,日常的に救急現場に出動しているので,訓練参加はその日に空いているスタッフです.そう,「日常的にやっていないことは災害時には出来ない!」.皆さん,良い勉強になりましたか??


災害は起こらないにこしたことはありません.しかし,もし起こった時に「想定外」は通用しません.地域セーフティネットの一環として,災害拠点病院,救命救急センターの担う役割は非常に大きいということです.