2011年2月4日金曜日

2月4日 スタッフ会議

本日はフライトスタッフ会議が開催されました.日々の活動報告などはカンファレンス,朝礼,夕礼などで話し合われますが,1ヶ月に1度,フライトスタッフで集まり全体の報告,検討・協議事項の話し合い,事例検討を行います.厳しい意見もありますが,スタッフ間の考え方を統一し「質」を保つためにも必要な会議と位置付けております.

さて,本日は朝からバタバタしておりました.回診直後から診断的腹腔洗浄,そのまま緊急開腹術.当院からの施設間搬送の調整.抜管にCHDF離脱に導入.重なる時は何かと重なるものです.

本日のドクターヘリ・カー担当は小林,番匠谷先生,濱看護師.天候も問題ありません.

☆ドクターヘリ1件目 施設間搬送(小児脳炎,急性水頭症)

専門的精査・加療目的に施設間搬送です.脳圧のコントロールを行う必要があるため,飛行高度に配慮します.無事,ヘリポートに到着し救急車に乗り換え搬送,引き継ぎを終えヘリポートまで戻ってきます.

陸送の施設間搬送であれば2時間以上かかりますが,ヘリだと1/4の時間です.重症度の高い患者さんにこそ,ヘリの機動性が有用性を発揮します.


☆ドクターヘリ2件目 離陸後キャンセル

施設間搬送を終え,TECCMCへ帰投している最中に要請が入ります.覚知同時要請.「意識朦朧.」との情報です.ランデブーポイントは帰投経路上にあります.濱看護師はすかさず準備開始.すると,「救急隊現着時,意識清明.ヘリキャンセル」と無線が入ります.重症でなく幸いでした.早期の要請,いつもありがとうございます.

ドクターヘリは何事もなかったかのように,そのまま飛行し帰投します.

☆ドクターヘリ3件目 重症頭部外傷

「転落後の意識障害.」にて同時要請です.ヘリは10分もかからず雪解けしたランデブーポイントのグラウンドに着陸.


そして,いつも通り支援車で現場に向かいます.支援隊の皆様,いつもいつもありがとうございます.


現場では救急隊が活動中.意識朦朧状態で意思疎通困難な患者さんを全脊柱固定しています.やはり転落による頭部外傷か・・・?番匠谷先生は呼吸,循環が問題ないことを確認し,頭部の血腫も確認します.不穏が強すぎ,安全な搬送は困難と判断,薬剤を使用し鎮静します.医師が現場から医療を行う意義がこんな場面でも垣間見られます.

救急車に同乗しランデブーポイントまで移動,そしてヘリのストレッチャーに乗せ換え速やかにTECCMCへ搬送です.


そして,ヘリポートからのdirect trauma CT.現場からすでにprimary survey, secondary surveyがなされているからこその手法です.・・・やはり重症頭部外傷!「初療に入って,麻酔をかけちゃいます!脳外科チーム呼んで,緊急手術!!」

ヘリの機動性が後遺症軽減につながった可能性のある1例です.



今宵は岡先生,三浦先生,小林が夜勤.スタッフ会議も終了し,今からは穏やかな時間が流れますように・・・と,思っていたら本日2人目,3人目の頭部外傷が搬入されました・・・