群馬県前橋市で開催された「第22回日本航空医療学会総会」に参加しました.
・センター長
評議員会,ドクターヘリ委員会,ドクターヘリ効果検討委員会
発表と座長:パネルディスカッション「キーワード方式の功罪」
→早期ヘリ要請により,早期医療介入が実現,その結果,外傷,CPA,ACSでドクターヘリによる予後改善効果が証明されました.キーワード方式は患者にとって功をもたらしたという内容です.
・松井先生
発表:一般演題「脳梗塞に対するドクターヘリの有用性」「脳出血・SAHに対するドクターヘリの有用性」
→脳血管障害2演題で発表です.ドクターヘリは脳梗塞の神経学的予後改善効果が期待される,SAHの搬送中再破裂を予防し,重症例の神経学的予後改善効果が期待される,脳出血の重症例では二次性脳損傷を回避している可能性がある,といった内容です.
・前山先生
発表:一般演題「院外心肺停止に対するドクターヘリの有用性」「急性冠症候群に対するドクターヘリの有用性」
→CPA, ACS 2演題で発表です.ドクターヘリはCPA症例の社会復帰率を向上させている,ACSの標準化死亡比を改善させている,といった内容です.
・藤崎先生
発表:一般演題「III度熱中症に対するドクターヘリの有用性」
→ドクターヘリはIII度熱中症の早期循環改善,意識レベル改善効果をもたらす,といった内容です.
・濱看護師
評議員会
・福本看護師
発表:一般演題「何を基準に,どこで処置を行うか?」
→機内処置の割合が大きい当方のドクターヘリ事業では,フライトナースも重症度をチームとして瞬時に把握し,先を見越した診療の補助を行うことで現場滞在時間のさらなる短縮が期待され,それを教育内容に盛り込む必要がある,といった内容です.
・清水看護師
発表:一般演題「セカンドチーム立ち上げ時におけるアクションカードの活用」
→セカンドチーム立ち上げの実事案を対象としたアンケート調査から,アクションカードを有効に活用するために必要な方策を論じました.
Outcome・予後をきちんと出して論じなければ全く意味がないことを今回の学会でも感じました.その中でも予後に直結する因子の1つは「時間」です.事業開始当初からこだわり続ける「時間」.我々の取り組み,方向性は間違っていないことが証明されつつあります.
会員懇親会,夜の学会では多機関との情報交換と大変有意義でありました.関係者の皆さま,大変お疲れ様でした.今後ともよろしくお願い申し上げます.さて,今回の発表内容をきちんと論文にまとめましょう!