2014年10月27日月曜日

10月27日 日常の一コマ

秋のこの時期,朝は霧が発生します.但馬地域では雲海(特に天空の城・竹田城)が有名ですが,ドクターヘリ運航には大きな支障になります.気温が上がれば9時ごろには霧が晴れるのですが・・・こんな時ほど何も起こらないことを切望しています.


当地域の病院前救急診療の特徴の一つは複数傷病者事案の多さかもしれません.覚知同時要請で離陸し現場直近に着陸,医療スタッフは現場へ.現場の救急指揮隊長(赤いベスト着用)と情報共有,指揮命令系統を確認し活動します.複数の重症者がいればヘリでのピストン搬送,中等症程度であればフライトドクター同乗で救急車陸路搬送です.TECCMC'sドクターヘリはこのような事案に備えて2台の携帯エコーを機内に準備しています.


ドクターヘリ出動中はドクターカーが補完的に出動し医療介入を果たします.その後にヘリ対応が可能になれば搬送時間の短縮(根治的治療開始時間の短縮)を目的にヘリ要請,傷病者をカーから引き継ぎます.墜落事案,カーにて現場接触,骨盤骨折を疑いサムスリング装着,直近のランデブーポイントでドクターヘリに搬送を引き継ぎ・・・後腹膜パッキングに穿頭からの開頭術.当地域の病院前救急診療の本領を発揮です.


秋晴れに紅葉.ランデブーポイントで救急車を待つ時間も過ごしやすい季節です.この日は5件のヘリ出動.1つ1つのミッションも早く,搬送先もTECCMCなので疲れ知らずで夜勤に突入です.


明日からは福岡で日本救急医会総会学術集会です.当センターからは5演題の発表,よろしくお願いします.





2014年10月25日土曜日

10月25日 ありがとう!とよろしく!

第2期生の永嶋“アニキ”太先生が一度TECCMCを離れることとなりました.非常に残念ですが,一回りも二回りも成長して帰って来てください.医局には机,残してます!

24日に常勤医としてのひと区切り.フライト終了後は恒例のスタッフ一同での感謝祭.3年間,周りからアニキと慕われ,TECCMCの発展に貢献してくれてありがとう!これからは月に複数回,非常勤として尽力いただきます.


25日はそんなアニキの壮行会.出来たての会場をご用意^^ スタッフに消防関係者に多くの方々が集まりました.


涙,涙の・・・いやいや笑顔でのご挨拶.3年ってホント早いですね.


そんな永嶋先生にモテ期到来.「私を置いていかないで〜,連れてって〜〜〜,お願いします!!」


苦渋の決断.永嶋先生が選んだのは・・・後はお二人にお任せして・・・


3年間の功績と人柄もあり多くの贈り物が.プレホススタッフからは寄せ書きに写真集.


永嶋先生からはTECCMCへのサプライズ寄贈品が!なんとTECCMC同門生ネームパネルをいただきました.第1期生から現在の5期生まで.卒業生などを含めた全員の名前と在籍期間が記入されています.TECCMC医局に掲示いたします.ホント,ありがとう.皆で記念撮影.


その後,永嶋先生は男性陣のおもちゃと化していました.


永嶋先生,お世話になりました.行ってらっしゃい!

永嶋先生へのありがとうと同時に,これからよろしくの二人を迎えました.まずは県立尼崎病院から短期研修にきてくれている田中先生.総合診療科の先生ですが,外因性も含め2ヶ月間の研修です.よろしくお願いします.


そして門馬先生.整形外科ベースの救急医です.東京から来てくれました.TECCMCにピッタリのキャラクターで,早速アリーナの観衆にタオル回しを煽ってくれました.この1ヶ月ですっかりTECCMCに染まった?いやいやTECCMCが染められた??


お二人とも,どうぞよろしく!

そんなこんなの卒業式と入学式,気がつけば日が変わっていたそうです.でも良いと思います.人は財産ですから^^




2014年10月24日金曜日

10月24日 新聞報道にはいつも驚かされます

京都府京丹後市に設置されたXバンドレーダーに関する件は10月8日のブログでも記載しています.「速やかな停波とドクターヘリを含む各ヘリミッションに絶対に支障を来さないこと,今まで通りの運航,ミッションを確約する」を鉄則に議論を進めております.

現行の決定事項は,
・レーダーの停波要請を行う機関
のみです.

基地病院である当方および要請機関からは,停波要請時には
・要請者機関名
・要請者氏名
・「ドクターヘリ飛行にて直ちに停波を要請する」のみ
それ以外は不要かつ速やかな運航に支障をきたす恐れがある旨を関係機関に強く要望しています.もちろん使用言語は「日本語」です.またFAXに関しては,ミッション終了後の余裕のある時(可能な限り早急に,事案,業務によっては最長で停波要請同日内)とも要望しています.本来業務でもない停波要請にとられる時間も労力も最小限にしなければ,本来業務に支障を来すことは目に見えているからです.24日現在,この内容関しては審議中で何も決まっていないのが現状です.

ところが・・・


記事では「固まった」「合意した」と記載されていますが,完全には固まりも合意もしておりません!前述の問題が何ら解決,決定されておらず,審議内容と異なる点も見受けられます.いつもいつも新聞報道には色んな意味で驚かされます.24日現在,決まっているのは「停波要請者」のみです.これ,停波に関連して傷病者に不利益が生じた場合の責任問題に直結する事項なのでもっと慎重かつ繊細に物事を進めて欲しいものです.

この件については何度か取りあげている関係上,本日は取り急ぎ「真実」をお知らせいたしました.この問題は追ってご報告いたします.迅速なドクターヘリ事業が妨げられた場合,誰が不幸になるかということですから.


2014年10月21日火曜日

10月21日 ドクターヘリ消防本部別症例検討会

本日は丹波市消防本部で症例検討会を開催いたしました.症例ベースでの検討です.当消防本部は外因性によるドクターヘリ要請は問題なく行われていましたが,今年度1回目の症例検討会以後,内因性のドクターヘリ要請も増加しています.そして何よりその効果が目に見えて出ていることが特徴でしょうか.

今回新たに出てきた課題は,
・デジタル無線への切り替え,アナログ無線との混在時期の運用
・無線および携帯不感地帯での連絡手段の確立は?
・特定行為拡大2項目施行時,ドクターヘリとの連携は?
・重複要請時,他ドクヘリ要請にかかる時間の短縮を図るには
などでした.

上記に対して可能な限りの回答,議論を行いました.

丹波市消防本部管内は兵庫県内の中間層に位置し,2機のドクターヘリがカバーしています.複数傷病者事案では当方からの要望を消防へ伝え,消防がもう1機の要請を行います.


兵庫県内はじめ,関西広域連合内でこのような連携を進めていきたいものです.

本日の2枚は秋晴れとドクターヘリスタッフ.写真で見るとやけに爽やかですね〜






2014年10月19日日曜日

10月19日 院内災害訓練実施

今年も院内災害訓練を実施しました.災害初動マニュアルを順次改訂しながら,階層構造とアクションカードを基本に現行体制の問題抽出を目的に行いました.よって例年通りほぼブラインドでの訓練です.

今回はバス同士の事故を想定.傷病者数は40名弱と,現実に起こり得る状況を想定しました.10時に傷病者役の皆様にお集まりいただきムラージュ(ケガの化粧)と擦り込みを行います.その後にコントローラーの打合せ.前山先生を中心に救命スタッフで担当します.


12時に発災!想定は丸山大橋付近での事故です.消防も時系列に合わせて,出来るだけ実働に近い形で訓練に参加していただきます.現場指揮本部の立ち上げ,センターへの第一報,CSCAの確立・・・


現場でのトリアージの後に搬送開始.発災から約35分後です.もちろん赤の傷病者を優先搬送ですが,マイクロバスに見立てたワゴン車で緑の傷病者も10名程度搬送します.但馬地域でこのような事故が発生した場合,当院へ取り敢えずの搬送,収容,初期治療が行われ,その後に広域搬送・転送になります.まさに実際を見据えた想定訓練です.


第一報の後から院内では災害対策本部が講堂に立ち上がります.予め講堂の倉庫にはホワイトボードをはじめとした災害対応用の棚が用意してあり,それを引っ張り出せば本部の体裁が整います.続々と参集する病院職員の方々に役割を振り分け,アクションカードを渡します.誰がどこに配置されたかは職員カードを活用し整理です.さて,各統括者の皆さん,受入準備は大丈夫ですか??


院内の受入対応を整えつつ,最初の傷病者が搬入されます.病院正面のロータリーを活用しての搬入.正面入口がトリアージエリアです.



そして今回からの試みは,災害時にも電子カルテを上手く活用し,情報収集・共有を行うこと.事務の方を招集し,トリアージ後に患者受付を行います.この時にトリアージカテゴリーも電子カルテ上に記載し災害対策本部からも見られるようにします.受付業務は思った以上にスムーズに行われます.さすが日常業務で慣れておられる!しかし,トリアージから受付の流れはもっともっと良いシステムに出来そうです.


院内に患者が搬入されれば各々のエリアで診療が行われます.今回も日常の救急診療と同時に災害訓練を行っています.手術室では緊急手術を実際に行いつつ,赤エリアは救命救急センターの初療.例年通りごった返す重症患者.初期診療が終了し安定した後の患者はどうしますか??今回は2名のヘリ搬送が実施されました.


黄エリア,緑エリアも準備OK.緑の患者は帰宅まで出来ましたか??訓練終了後に苦笑いの統括者の先生・・・


災害時も電子カルテを上手く活用することでの情報共有はまずまず出来そうです.さらに放射線部門,検査部門との連携,結果の返しなども問題なくいけました.職員の方々の日頃からの準備もありますが,今回の大きな収穫です.


結果,患者数は39名,発災から2時間程度で訓練は無事終了.訓練終了後に反省会.多くの意見をいただきました.明日からの災害対応に向け,改善すべき点は速やかに対応します.


この地域で災害が起これば他地域からのDMATは数時間は到着しません(地理的に出来ません).その間,当院で出来ること,やるべきことを日常から認識していきたいと思います.参加された職員の皆様,消防の皆様,日高高校の皆様,ありがとうございました.今後ともよろしくお願い申し上げます.















2014年10月18日土曜日

10月18日 毎日がプチ災害と基調講演

秋晴れ!心地良い毎日です.山陰海岸ジオパーク,この時期もなかなか良い眺めです.


心地良い秋の日,救命救急に休みなしです.ドクターヘリスタッフは可能な限り現場へ向かいます.消防の支援車,場所によっては一般車両などなど.農耕機によるランオーバー事案では現場からの外傷初期診療が奏功します.そして多数傷病者事案ではフライトドクターの増員で出動!現場ではCSCAの後に治療と搬送開始です.赤の重症者が複数名いればドクターヘリによるピストン搬送.もちろん全傷病者の受入はTECCMCです.初療のベッド展開は重症5床運用・・・ICU/HCUのベッドコントロールでは一般病棟のご協力をいただきました.毎日がプチ災害モード.日々,取り組まなければ有事の際に機能しませんからね.



そんなセンターの毎日ですが,本日はセンター長が「山陰近畿自動車道 早期完成決起大会 in KAMI(http://www.town.mikata-kami.lg.jp/www/contents/1412663885258/index.html」で基調講演をしました.


地方における高規格道路・高速道路の重要性,必要性を救急医療の観点からお話しいたしました.Time is LIFE. 救命率向上と後遺症軽減に時間的要素は重要ですから!






この決起集会では小学6年生,中学3年生の提言,発表がありました.その中にドクターヘリの活用,ドクターヘリの弱点(有視界飛行),それを補うドクターカーの必要性がきちんと論じられ,そのためには高速道路の早期整備が望まれるとしっかりと主張されていました.センター長は子供達の意識の高さに大いに感動して帰ってきました.地域に根付いてこその救急医療です.貴重な機会をいただきありがとうございました.

ということで,毎日の業務に耐えうる体力と体を作るために何やら医局で行われていました.皆さん,真夜中に何してるんですか〜〜〜??






2014年10月16日木曜日

10月16日 台風一過の後は・・・

台風が過ぎ去りました.幸いにも大きな被害もなく 安堵しました.

台風通過中はドクターヘリが飛べず,ドクターカーでの現場対応となりました.要請に応えられなかった地域,事案もありました.自然には勝てないとはいえ,何とかならないものかと・・・願わくば,このまま秋晴れが続いて欲しいものです.

そんな秋晴れの中,ドクターヘリによる救命事案は相変わらず.交通外傷,覚知同時要請,速やかな現場離脱と病院前手術&輸血指示,そして初療室開腹止血術.ダメージコントロール手術からの翌日planned re-operation.消防から始まる医療システムの効果発揮です.


TECCMC'sドクターヘリが重複要請で対応出来なければ,兵庫県のもう1機のドクターヘリが対応する地域があります.そこからのヘリ搬入.ヘリポートでの引き継ぎで,次への要請に備えてもらいます.引き継ぎ後,そのまま初療手術室へ.最近では珍しいセンター長の執刀風景


地方では地域および病院同士の連携も重要です.15日はいつもヘリ搬入でお世話になっている綾部市立病院にセンター長がお招きいただきました.地域救急医療の展開,ドクターヘリ事業の実際と効果などを紹介させていただきました.大変多くの職員の方に来ていただきありがとうございました.綾部市立病院は当ブログでも紹介させていただきましたが,ドクターヘリ搬入をスムーズに行うために近隣企業の協力のもと,ヘリポートを整備して下さいました(http://teccmc.blogspot.jp/2014/09/922.html).消防の理解,協力も絶大な地域です.さらなる病病連携をどうぞよろしくお願い申し上げます.


台風一過,急に気温が下がり朝晩は冷え込むようになりました.体調など崩されないよう,皆様どうぞご自愛下さい.



2014年10月12日日曜日

10月12日 台風が来てる!?

台風19号が近づいています.今のところは風も雨もありません.このまま何事も無く通り過ぎて欲しいものです.

どうやら世間は3連休のようです.人の動きに比例するのが救急の件数・・・連休初日はドクターヘリ11件要請(8件出動,3件離陸前キャンセル).外傷事案も多く,機内RSIにdirect trauma CTなどなど.ERLからの救命例も当然になりました.連休中日の今日は比較的穏やかに時が流れます.そんな中,珍しいお客様.兵庫県のもう1機のドクターヘリが施設間搬送でTECCMCへ飛来です.


その間,TECCMC's JA818H DHは現場に飛んだり,但馬空港で待機です.但馬空港で他のドクターヘリの機影を激写!御苦労様でしたm(_ _)m

初療などが落ち着いた深夜.ドクターカー担当のま〇い先生がおもむろに・・・


筋トレ中のまつ〇先生.本当に何を目指すのか!?当ブログでも密着取材を続けたいと思います.



2014年10月11日土曜日

10月11日 第25回日本急性血液浄化学会学術集会

10日,11日は千葉市で開催された第25回日本急性血液浄化学会学術集会にセンター長,藤原先生が参加しました.


センター長は各種会議,座長.藤原先生は一般演題で発表です.藤原先生のお題は「急性メタノール中毒に血液浄化が有効であった1例」.血液浄化によるメタノールのクリアランスと血中濃度の推移で論じました.発表内容は良かったのですが,質疑応答では・・・これも経験ですね^^;

TECCMCは急性血液浄化学会認定指導者育成の認定施設,臨床から様々な治療法の有用性を今後も検討していきます.

関係者の皆様,お世話になりました.ありがとうございました.


2014年10月9日木曜日

10月9日 今年も嬉しい贈り物

今年も嬉しい贈り物がありました.昨年の贈り物はこれ(←クリック)!そう,京都市内に住む小学2年生の女の子からの贈り物,夏休みの自由研究です!!


今年のテーマはドクターカー.8月の台風の中来てくれました.1年生の時はドクターヘリ,今年はドクターカー.京都市内ではどちらも目にすることが極めて少ない医療ツールを題材に,「命」に目を向けた素晴らしい研究です.この自由研究を小学生達が目にすることで,その地域の救急医療がより良い方向に発展すると良いですね^^

そうそう,この自由研究は学校で「金賞」を受賞したそうです.おめでとう!!我々もこの自由研究の結果,考察から勉強させてもらいます.

TECCMCの医局員の皆さん,負けてられませんよ〜.臨床は当然,学会発表に論文作成も益々頑張りましょう.


2014年10月8日水曜日

10月8日 Xバンドレーダー飛行制限!?

先日のFBページでお伝えした米軍Xバンドレーダー飛行制限に関する会議を本日行いました.

何が問題かは,レーダー運用に伴う飛行制限区域にドクターヘリのランデブーポイント,飛行経路が含まれていることです.レーダー運用中は飛行制限区域にヘリが入られないということ,すなわち迂回あるいはランデブーポイント変更に伴う医療介入の延長が生じるということです.早期医療介入が目的のドクターヘリミッションを妨げることになります.




もちろん米軍はドクターヘリ,その他の人命などに関わるヘリミッション時にはレーダーの速やかな停波を行うことを表明しています.そのことは新聞でも報道されています.しかしながら,停波手続きの運用方法,どれくらいの時間で停波可能かなど不明確なところもありました.そこで本日の会議では近畿中部防衛局の担当者から「速やかな停波とドクターヘリを含む各ヘリミッションに絶対に支障を来さないこと,今まで通りの運航,ミッションを確約する」結論が導き出されました.11月1日からのレーダー運用ですが,それまでにこの結論に向けた各論的な部分を決めていただきます.関係地域の皆様,レーダー運用開始後も何ら変わらぬドクターヘリ事業が行われます.ご安心下さい.

このような会議中に山岳救助発生です.番匠谷先生,藤原先生が現場に飛びます.現場直近に着陸,関係者の軽車両で山中へ.なかなか厳しい現場でしたが,フライトドクター研修中の藤原先生が最後まで対応してくれました.藤原先生のTECCMC帰院は20時を過ぎてましたが,これもまた経験です.


ドクターヘリが山岳救助事案対応中の重複対応はドクターカーで行います.痙攣重積事案では痙攣の早期頓挫に効果発揮です.また,藤原先生を現場にドロップした後は前山先生が代わりに搭乗.番匠谷先生とのダブルファーストドクターで通常通りのミッションを遂行してくれました.

先日,当方でご講演いただいた多田先生が県立広島病院救命救急センターブログ(←こちらをクリック)にその時のことを載せてくださいました.是非ご覧下さい.