当院は災害拠点病院,DMATを有する病院であります.近隣で起こった事案にどのような時系列で対応し,どう行動したかを派遣チーム,受入チーム,後方支援チームの立場で報告,検証しました.そして空間的,時間的な推移を院内スタッフ全員で共有し,何が問題であったかの洗い出し,今後の改善点の抽出を中心に議論しております.
病院支援に関する内容は,京都府の検証もふまえ追々報告いたします.当センターの受入体制は「日常診療の延長線上」での対応で,組織的にも人員的にも問題なく行われたと結論付けられました.特に看護部,医療スタッフ,研修医,事務の協力が迅速かつ強力でありました.東日本大震災の災害派遣をふまえ,今回初めて院内災害派遣後方支援チーム(DMAT隊員)を活動させました.活動内容はEMIS代行入力,情報収集,院内診療スタッフとの情報共有,派遣スタッフ家族への連絡など.今後の派遣時に活かせる議論,結論が導き出せそうです.
災害対応を経験する医療者はごく一部です.だから当日の活動記録(画像など)を交え,このような報告・検証会で経験,知識の共有をすることが大切です.「日常やっていないこと,考えていないことは災害時にも出来ない」.JR福知山線列車脱線事故の現場対応をしたセンター長が当時から主張している言葉です.本報告会参加者の方々はこの言葉の意味するところが十分に理解出来たかと思います.お疲れ様でした.