2015年6月16日火曜日

6月16日 ドクターヘリ・カー消防本部別症例検討

本日は美方広域消防本部でドクターヘリ・カー症例検討会を開催しました.症例検討会は各消防本部年2回ずつ(上半期,下半期),基地病院スタッフがお邪魔して開催しております.

美方広域消防本部は但馬3消防本部の1つです.TECCMCと共に2ヶ月に1度の検証会議を行っています.日常の事案検証からヘリ・カーに特化した症例検証まで,きめ細やかな連携が大切です.

昨年度のヘリ・カー事案のアンダートリアージは検証結果から1例.TECCMCヘの救急隊のみでの搬送事案ですが,救急隊の現場観察,評価の精度を上げることでヘリ要請を行い,早期医療介入,搬送時間の短縮を目指すべきという結論に達しました.また,この4月から当院では脳神経外科の先生が脳梗塞に対する「血管内治療」を本格的に開始しました.元々症例は集約化されていますので,その治療件数,効果は目を見張るモノがあります.それをふまえ,あらためて脳血管障害患者の集約化を確認しました.

さらには,美方広域消防本部は兵庫県下一病院搬入まで時間のかかる消防本部ですが,ドクターヘリ事案では病院搬入短縮時間が20分以上!これも覚知同時要請が徹底されている結果なのでしょう.

症例では「山岳転落事案」では,
・ドクターヘリ早期要請
・消防防災ヘリとの連携運用の確認
・現場(地上)救急隊,指揮隊,本部,ドクターヘリ,防災ヘリの情報共有方法の確認
などを検証しています.ドクターヘリ医療スタッフが現場投入され,医療介入後に防災ヘリで救助するか,防災ヘリで救助後にドクターヘリへ引き継ぎ早期医療介入を果たすか?深い議論が行われました.

「クラッシュ症候群が疑われる事案」では,
・医療スタッフ到着後に輸液,薬剤投与してから救助するか,初期評価の異常から救助を優先するか?
・救助までに必要な輸液量は?
拡大2行為を含めた議論を行っています.

このような検討会が,より良いドクターヘリ事業につながり,地域の安心・安全につながります.今後ともよろしくお願い申し上げます.

7月の放送に向けたNHKの取材が続いています.どのような内容になるか楽しみです^^


ついついカメラ目線になりますか,ふじ○きナースさん^^


取材中でもいつも通りランデブーポイントでの見学会.住民の皆様のご理解,ご協力あってのドクターヘリ事業です.