2015年9月5日土曜日

9月5日 救助事案は現場直近

秋雨前線の影響でスッキリしない天候が続いています.ドクターヘリ,ドクターカーの連携,補完が試される天候でもあります.

そんな中ホットラインが鳴ります.「トラクターの下敷き.ドクターヘリ要請!」 陸路なら50分近くかかる場所ですが,ドクターヘリなら10分もかかりません.上空から現場を確認,救急隊が現着した直後でした.救助隊は未到着.指定のランデブーポイントに支援隊を待って着陸するのでは遅すぎます.上空から現場直近に稲刈り後の田んぼを確認,十分に安全を確保し着陸します.そこから医療スタッフはダッシュで現場へ.現場の隊長に救助方法,時間を確認,救出までにかなりの時間を要することが判明しました.そこでドクターヘリだけをTECCMCへ帰投させ,セカンドフライトチームで他事案対応,本事案の傷病者救出に合わせて再度ドクターヘリ要請のミッションに切り替えます.


ドクターヘリは一旦離陸,医療スタッフは傷病者の救出を待ちます.救助中,ルート確保,薬剤投与を行い,救出と同時に外傷蘇生を開始,と同時にドクターヘリ再要請です.ドクターヘリが再び現場直近に着陸するまで約10分.この間に外科的気道確保,EFT,全脊柱固定を行います.そして再着陸したドクターヘリに患者収容,速やかにTECCMCへ向け離陸です.

医療スタッフ,運航スタッフ,消防が上手く連携した事案でありました.日々の事案の積み重ねの結果です.

本日の1枚は某フライトナース.「幸せ,落ちてないかなあ・・・」だそうです.決してヘリ酔いした直後の嘔吐直前ではありませんm(_ _)m