2015年9月16日水曜日

9月16日 鳥取県防災ヘリとの協働

鳥取道トンネル内での多重事故.複数の傷病者発生.ドクターヘリ覚知同時要請です.いつも通りフライトドクター1名を増員しドクターヘリは離陸します.ランデブーポイント到着までの間に本部から情報を収集,共有.そして予め鳥取県防災ヘリへの応援要請を打診します.消防本部の指示により現場直近ではなくランデブーポイントへドクターヘリは着陸.


そこへ傷病者を乗せた救急車を集結させ,医療トリアージ,搬送先選定,搬送手段決定を行います.傷病者は7名・・・


重症者は2名.ドクターヘリで1名,そして鳥取県防災ヘリで1名を同時に搬送することに決めます.他5名の幸いにも軽症であった方々は市内二次病院への分散搬送を救急隊のみで行っていただきます.予め打診していた防災ヘリを本要請.ドクターヘリ離陸後に防災ヘリが着陸,患者を収容します.


防災ヘリにはセンター長が同乗しTECCMCへ.2機のヘリがTECCMCへ向け飛行します.まずはドクターヘリがTECCMCのヘリポートへ着陸,重複事案が入ったためにホットローディングで患者を引き継ぎ,再離陸.その数分後に鳥取県防災ヘリがTECCMCのヘリポートへ着陸です.


実は当運航管理室は「フライトサービス(空港の管制塔の役割)」も担当しており,航空機の安全管理・運航は航空無線を通じて,運航管理士が調整します.また,地上の安全確保は防災ヘリの場合,豊岡市消防本部にもお世話になり,何重もの安全確保を行っています.

以前であればドクターヘリのピストン搬送で,時間を要することも多く,また重複対応が困難になることも見受けられました.そんな以前の事案を踏まえ,この8月中に鳥取県内で調整を行い,ドクターヘリと防災ヘリの救急現場協働活動の詳細が決まったところでした.まさに現場,患者目線での運用方法の実現です.今後もこのような協働事案があるかと思います.引き続きのご協力,ご指導のほどよろしくお願い申し上げます.