2015年9月7日月曜日

9月7日 重症外傷の救命

ドクターヘリの運航時間も終わり,絞扼性イレウスの緊急手術中に前山先生がドクターカーで出動した模様です.手術中のセンター長に初療責任者の番匠谷先生から院内PHSで一報が入ります.「重症外傷,ショック2名.救急救命士から特定行為指示要請が入ってます.本事案にドクターカーが出動中!」

緊急手術を終えたセンター長が初療に到着.その時点で番匠谷先生が受入指示を出しています.「2列同時初療手術体制,ショックモード立ち上げ,救急医の招集!」あっという間にセンターの体制が整えられます.その間にも現場から情報が入ってきます.それに応じた準備(開胸,開腹,創外固定,加温輸液,輸血,LEVEL 1 SYSTEMなど)が粛々と行われます.

現場到着した前山先生からの情報.「傷病者3名.閉じ込め救助事案.ショック2名は重症頭部外傷+腹腔内出血疑い,腹腔内出血+骨盤骨折+大腿骨骨折!」・・・

3台の救急車が連なってTECCMCに到着します.搬送中に前山先生と救急救命士が全員を安定化させます.気管挿管を施行されている傷病者もいます.


そしてそのまま初療同時緊急開腹術開始.1例は穿頭術も同時進行で行います.センター長,岡先生の術野を杉野先生,安田先生の麻酔・蘇生担当でサポート,蕪木先生,番匠谷先生の術野を前山先生の麻酔・蘇生担当でサポート,ドクターカーは佐々木先生が代わりに担当しながら,他に搬入される救急患者に初期研修医と対応します.1例は止血,根治的に手術完了,1例はそのまま血管造影,TAEを岡先生,番匠谷先生が担当し行います.


そしてICUへ.あとはICU担当の藤崎先生が状態を立ち上げてくれます.TECCMCの長い夜はまだまだ終わりません.

重症外傷を救う病院前から始まる外傷診療,これがTECCMCとこの地域の強味です.今日はTECCMCのある長い夜の日を振り返ってみました.